高齢者の食事こそ肉食が必要!その理由と高齢者にも食べやすい肉レシピ

高齢になり、以前より食事で肉を食べる機会が減っている、という人は少なくないのではないでしょうか。

厚生労働省の調査でも、高齢になるにつれ肉の摂取量は減っているという報告があります。

肉はカロリーやコレステロール等が高いイメージがあって敬遠されがちだったり、焼くと硬くなって食べにくい事や脂で胃がもたれやすい事も高齢者が肉を食べる機会が減る一因でもあります。

もちろん、魚等他の食材もバランス良く食べる事も大切ですが、近年、食肉に含まれる良質なたんぱく質やアミノ酸の作用が注目され、高齢者は特に健康長寿を全うするためにも食事においてしっかりと肉を食べる事が国の機関やメディア等でも勧められるようになりました。

しかし、既にお伝えした様に高齢になると噛む力や飲み込む力が弱くなる、消化吸収能力が低下し、胃がもたれやすくなり食が細くなる等といった事実もあり、食肉をはじめとする食事を充分に摂るには食べやすい食事にする工夫が必要です。

本記事では、高齢者の健康にとって肉を食べる事が必要であるその理由と、高齢者には少し食べにくい食材である肉を食べやすくする方法やレシピをお伝えします。

もともとは肉が好きだったけれど、加齢と共に食べる機会が減ってしまったという方にも、もう一度美味しくお肉を食べていただければ幸いです。
(参考:厚生労働省 平成29年 国民健康・栄養調査の概要 第一部 高齢者の健康・生活習慣の状況 P5~10(※1))

高齢者こそ肉食が必要な4の理由

高齢者こそ肉食が必要な4の理由

数多くの機関やメディア等で高齢者こそ肉食が必要である事が伝えられていますが、それはなぜでしょうか。

冒頭でもお伝えした通り、食肉には良質なたんぱく質やアミノ酸を含んでいて、それらは高齢者が元気に長生きするために必要な働きをします。

ここからは、高齢者にとって肉食が必要な理由についてお伝えします。

肉は良質なたんぱく質を多く含み、筋肉や体重の減少を防ぐ期待

高齢になると身体が小さくなる・・・そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

実際に、加齢により身長が縮む他、特に60代以降では筋肉量が減少し70代以降になると体脂肪も減ってくる傾向があるため、体重は減少傾向にあります。

しかし、体重を身長(m)の二乗で除して計算する体格指数が20以下となる高齢者の「やせ」は全身の栄養状態を低下させ、寿命を短くするという事がわかっています。

筋肉の減少を防ぎ、体重を維持していくためにはカロリーの他にたんぱく質の充分な摂取が必要とされています。

特に肉に含まれるたんぱく質は人間の体に効率良く吸収されるので、食が細くなり、多くの食材を食べる事が難しい高齢者にとっても合理的な食材であると言えます。

(参考:厚生労働省 平成29年 国民健康・栄養調査の概要 第一部 高齢者の健康・生活習慣の状況 P5~10(※1))
(参考:厚生労働省 超高齢化社会を見据えて、高齢者がよりよく生きるための食事を考える

P7(※2))
(参考:東京都健康長寿医療センター研究所 長寿社会における中高年者の暮らし方の調査(※3))

Murayama H, Liang J, Bennett JM, Shaw BA, Botoseneanu A, Kobayashi E, Fukaya T, Shinkai S. Trajectories of body mass index and their association with mortality among older Japanese: Do they differ from those of Western populations? American Journal of Epidemiology 2015; 182(7): 597-605.

肉に含まれる良質なたんぱく質や亜鉛は免疫の基盤にもつながる

食肉にも多く含まれるたんぱく質は筋肉だけではなく、血液や臓器等体の組織を作る働きをするので、健康的な身体そのものを作るために欠かせない栄養素です。

たんぱく質が不足すると、筋肉がやせてしまうだけではなく血液や臓器等の組織を作る材料が不足し、貧血状態になる他、栄養状態の悪化により感染症が重症化しやすくなったり、皮膚が弱くなり床ずれが起きやすくなる可能性もあると言われています。

また、特に牛肉の赤身等に多く含まれる栄養素である亜鉛は、ウイルスや細菌と戦い病気を治す免疫細胞に働きかけるため、亜鉛を豊富に含む肉を食べる事で免疫の力の源にもつながります。

肉は吸収が良い鉄を含み、貧血にも一役

高齢になり食が細くなったり、噛む力や飲み込む力の低下によって食事量が減ると、栄養不足の症状として貧血が見られる事が多くあります。

貧血というと、めまいがして倒れてしまったり、息切れや動悸がある等の症状がよく知られていますが、高齢者は自覚症状を感じにくく、活動性の低下や物忘れしやすくぼーっとしている、食欲がない等の症状により貧血が発覚する事もあります。

そのため、貧血があるにも関わらず発見が遅れれば遅れる程、寝たきりになるリスクも高まっていきます。

貧血を防ぐには鉄分を不足なく摂る事が必要ですが、食が細くなりがちな高齢者だからこそ、鉄分も質を選んで摂りたいものです。

鉄分にはほうれん草等の野菜や大豆製品等に含まれる植物性のもの(非ヘム鉄)と、肉や赤身の魚等に含まれる動物性のものがあり、動物性の鉄分の方が吸収率が良いのが特徴です。

肉は魚に比べて1食分で摂れる鉄分が多く、血液を作るたんぱく質も豊富に含むため、高齢者の貧血にも心強い食材と言われていいます。

肉に多く含まれる必須アミノ酸には多くの健康効果が期待できる

食肉には良質なたんぱく質が多く含まれている事をお伝えしてきましたが、たんぱく質はアミノ酸のがいくつもくっついて構成されています。

アミノ酸は20種類もの種類があり、私たちの身体の中で作られるものもありますが、アミノ酸のうち9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂る必要性があります。

この必須アミノ酸はそれぞれが私たちの身体に重要な役割を果たしていて、例えば必須アミノ酸のリシンは血管を強くし、メチオニンは血圧の上昇を抑える事で脳血管疾患等を防ぎ、トリプトファンは「幸せホルモン」として知られるセロトニンという物質を作る働きがあるためうつ病を防ぐ効果が期待されています。

食肉にはこれらの必須アミノ酸がバランス良く豊富に含まれているため、「良質なたんぱく質」を多く含む、と表現されているのです。

高齢者が1日に摂りたい肉はおよそ100g。高齢者にも肉を食べやすくする工夫とは?

高齢者が1日に摂りたい肉はおよそ100g。高齢者にも肉を食べやすくする工夫とは?

ここまでは高齢者における肉食の必要性についてお伝えしてきましたが、どれ位の量を食べれば良いのかが気になるところです。

厚生労働省が示している日本人の摂取基準によると、高齢者が1日に摂りたいたんぱく質は50~60gとされています(注:腎機能が低下している方や主治医から食事について指示がある場合はこの限りではありません)。

そのため、単純計算で1食あたり20g程度のたんぱく質を摂る事が必要になります。

厳密にはご飯や野菜にもたんぱく質が含まれますが、肉や魚、大豆製品や卵を組み合わせてたんぱく質を摂る事を意識すると良いでしょう。

下の表に、食肉をはじめとしたたんぱく源の可食部100gあたりのたんぱく質量を記しています。

肉類は100gあたりたんぱく質が20g前後と、1食のめやす付近になっているので分かりやすいですね。

魚や豆腐、卵にもたんぱく質が含まれますが、肉と同等のたんぱく質量を摂ろうとすると、1食としては多くの量を食べる必要性があります。

3食のうち1食は肉食にする等、1日100g程度の肉を食べると良質なたんぱく質を効率的に摂る事ができます。

・食肉に含まれるたんぱく質量

たんぱく質(可食部100gあたり)
鶏手羽元 約24g
ささみ肉 約23g
鶏挽肉 約21g
豚ヒレ肉 約23g
合い挽肉 約19g
牛肩ロース 約18g
牛もも肉 約21g

・その他の食材に含まれるたんぱく質量

たんぱく質(可食部100gあたり)
約23g(1尾約80g)
木綿豆腐 約7g
約12g(1個約60g)

(参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版 P126

しかし、ここまで何度かお伝えしてきた様に噛む力が弱くなり、食も細くなりがちな高齢者にとって加熱すると硬くなりがちで、淡白な魚や大豆製品と比較して脂質もある肉は食べにくい食材でもあります。

よって、高齢者の食事に肉食を取り入れていくには柔らかい肉の部位や種類の選択や調理法の工夫、一度で必要量を摂ろうとしないといった事で肉を食べやすくする必要性があります。

ここからは、肉を食べやすくするその方法についてお伝えします。

柔らかい部位や種類の肉を選ぶ

噛む力が弱くなった高齢者にとって肉を食べやすくするためには、まず重要なのが柔らかい部位や種類を選ぶ事です。

食肉はその部位によって脂の入り具合や肉質が違い、硬さに差が出てきます。

また、挽肉等の様にミンチ状の形態は肉の繊維が断ち切られれているため、噛む力が弱くなった高齢者にとっても食べやすい形態と言えます。

また、しゃぶしゃぶ用等の薄切り肉も繊維が短く断ち切られているため、噛み切りやすく、調味料もよく絡むので口当たり良く仕上がります。鶏肉の手羽元は煮込む事で柔らかくなり、豚のヒレ肉、牛の肩ロース、サーロイン等は高価なものが多いですが、肉質そのものが柔らかく、調理がしやすいといった特徴があります。

・食肉の柔らかい部位や種類等

鶏肉 手羽元、挽肉
豚肉 ヒレ肉、挽肉、しゃぶしゃぶ用薄切り肉
牛肉 肩ロース、サーロイン、挽肉

肉を柔らかくする下処理や調理をする

高齢者にとって肉を食べやすくするためには柔らかい部位や種類を選ぶ他にも下処理や調理の工夫で肉を柔らかくする方法があります。

食肉は肉の組織を断ち切る事や、肉の表面や内部のたんぱく質を分解する事、肉の保水力を上げる事で柔らかくなります。

また、調理の際に肉が硬くなる事を防ぐには、塩分によって身が締まる事を防ぐためにふり塩は調理の直前にする事や、水分やつなぎを加えて調理をする事、低温で調理をする事がポイントになります。

肉のたんぱく質を分解する方法としてはたんぱく質分解酵素を含む果物や野菜、麹類に漬け込む方法があり、肉の保水力を上げるには肉を酸性またはアルカリ性に傾ける事が有効であるため、酢やレモン、アルコール、乳製品等を使用した下処理をするといった方法があります。

・肉を柔らかく調理する方法

肉の組織を断ち切る フォークやミートハンマーで筋切りする
酵素の力で肉質を柔らかくする ・パイナップル、キウイ、梨、玉ねぎ等を使った漬けダレに漬け込む
・塩麹等の麹類に漬け込む
肉の保水力を上げ、パサつきを抑える ・酢、レモン、ワイン等酸性の調味料に漬け込む
・牛乳やヨーグルトに漬け込む
身が締まるのを防ぐ ふり塩での味付けは焼く直前にする
加熱によって硬くなる事を防ぐ ・蒸す、茹でる、煮る等水分を加えた調理法にする
・低温調理をする
・挽肉には卵等のつなぎを加えて加熱する

調理で余分な脂を落とす

食肉は魚や大豆製品等と比較して脂質が多いため、加齢により食べ物の消化吸収能力が低下した高齢者は脂っこい味が苦手だったり、胃がもたれやすくなるといった理由も肉を食べる機会が減っている一因です。

また、肉の脂は常温では固形化するので、弾力がある事で噛み切りにくい原因にもなります。

この様な場合は、下処理の際に鶏肉の皮や豚肉、牛肉の脂を取り除いたり、茹でる、低温で焼いて余分な脂を落としてから味付けをする等の調理法にする事であっさりと食べやすくなります。

一度で必要量を摂ろうとしない

魚や大豆、卵と比較して少量でも良質のたんぱく質が摂りやすい肉ですが、それでも食が細くなった高齢者にとっては必要量を一度で摂る事が難しい場合があります。

その様な場合は、メインで食べる肉の量を少なめにする分、野菜のおかずにサラダチキンを添えたり、主食にミートソースをかける等必要量を分散させて摂る事も可能です。

食が細くなった人にとってはボリュームがある見た目のものは食欲の減退にもつながるので、一度で食べきれない場合は無理に勧めずに食べられる時に食べられる量を提供する事も大切です。

高齢者にも食べやすい肉レシピ

ここからは、高齢者にも食べやすい肉レシピをご紹介します。これまでお伝えしてきた調理法の工夫を取り入れた、柔らかくあっさりとしたメニューを揃えました。

また、メインとしてだけではなく、サラダや麺類、ご飯等にも添えやすいたんぱく質たっぷりのソース等、一度に多くの量が食べられないといった人にも活用しやすい一品もご紹介しています。

レバー入りミートソース

ミートソースは様々な食材と相性が良く、無理なく肉の栄養が摂れるのであると重宝する一品です。このレシピはレバー入りで更に栄養満点です。

レバーが苦手な人にも食べやすいレシピです。

レバー入りミートソース

<材料:作りやすい分量(約8食分 )>
・合い挽き肉 200g
・鶏レバー 200g
・玉ねぎ 1個
・にんにくチューブ 2cm
・オリーブオイル 小さじ1
・トマト缶 1缶 ケチャップ大さじ1 塩 小さじ1/2 こしょう少々 ローリエ1枚◆

<作り方>
1.玉ねぎをみじん切りにしてオリーブオイルで炒める。
2.レバーはよく洗い、挽肉と共にフードプロセッサーにかける。
3.②を①に加えて炒め、肉の色が変わったら◆を加えて煮詰める。

(1食分)約110kcal たんぱく質10g 塩分1.2g

自家製蒸し鶏

野菜のおかずなどにも手軽に添える事ができ、作って常備しておくと便利なのが蒸し鶏です。調理法も調味料に漬け込み保温するだけなので簡単です。

出来上がった後はほぐしてジッパーパックの中のエキスと一緒に冷凍保存するとパサつきを防げます。

手羽元のホロホロ煮 自家製蒸し鶏 利用例

<材料:4〜5人分>
・鶏胸肉 400g程度
・生姜チューブ 2cm 砂糖 大さじ1/2 酒 大さじ1 塩 小さじ1/2◆

<作り方>
1.鶏胸肉は皮を取り除き、観音開きにし、フォークで両面を刺す。
2.ジッパーパックに◆と①を入れ、よく揉み込んで1時間以上冷蔵庫で寝かせる。
3.鍋に熱湯を沸かし、②を入れて火を止め、蓋をして1時間以上置く。

(1人分)約120kcal たんぱく質22g 塩分0.5g

紅茶豚

紅茶で煮る事であっさりとした味わいで食べやすい一品です。

レシピは脂質が少ないヒレ肉を使用していますが、ロースの塊肉等脂身が多い部位で作る場合は、紅茶で煮る前に少量の脂をひいたフライパンで肉を転がしながら前面を弱火〜中火で焼くと、余分な脂を落とす事ができます。

紅茶豚

<材料:6人分>
・豚肉ヒレ肉 500〜600g
・紅茶ティーパック 2袋
・醤油 大さじ6 みりん、酒、砂糖 大さじ3◆

<作り方>
1.豚肉が浸るくらいの水にティーパックを入れ、煮出す。
2.①を沸騰させ、豚肉を入れ、蓋をして弱火で1時間程煮る。
3.◆の調味料をジッパーパックに入れ、混ぜ合わせる。
4.②を③に入れ、半日以上漬け込む。

(1人分)約140kcal たんぱく質24g 塩分2.7g

しゃぶしゃぶ肉の重ね蒸し

蒸す事で肉がしっとりと仕上がり、肉の脂と野菜のうまみの調和がおいしい一品です。白菜やキャベツの他、冬場は大根等、それぞれの季節の野菜で楽しむ事ができます。

しゃぶしゃぶ肉の重ね蒸し

<材料:2人分>
・豚肉(しゃぶしゃぶ用薄切り肉)200g
・白菜またはキャベツ 約1/8
・生姜チューブ 2cm
・ほんだし 小さじ2酒 大さじ2 水 50ml 塩、胡椒 少々◆
・ポン酢 小さじ2

<作り方>
1.白菜またはキャベツは横幅を半分に切り、肉と交互に重ねていく。
2.①を食べやすい大きさに切る。
3.②を慣れまたはフライパンに綺麗に並べ、◆を加えて蓋をし、中火で20分程蒸す。
4.最後にポン酢をかける。

(1人分)約300kcal たんぱく質21g 塩分2.3g

牛肉のマリネ

薄切りの牛肉をさっと茹でて油を落とし、マリネ液に漬け込む事で柔らかくさっぱりと食べられる一品です。

牛肉のマリネ

<材料:2人分>
・牛肉薄切り150g(レシピでは牛もも肉薄切りを使用)
・玉ねぎ1/4個
・にんにくチューブ1㎝、酢、醤油大さじ1 レモン汁大さじ1/2 塩胡椒少々 オリーブオイル小さじ1◆
・好みでベビーリーフ等の添え野菜

<作り方>
1.玉ねぎは繊維に向かって垂直に断ち切る様に薄くスライスする。
2.◆をあわせてマリネ液を作り、①を漬けておく。
3.鍋に熱湯を沸かし、牛肉をさっと茹でる。
4.③を②に1時間以上漬け込む。
5.お好みの添え野菜と共に盛り付ける。

(1人分)約175kcal たんぱく質17g 塩分1.7g

手羽元のホロホロ煮

箸やスプーンで簡単に骨から身がはずせる程柔らかい、手羽元の煮物です。酢を加えて煮る事でさっぱりと食べられます。

手羽元のホロホロ煮

<材料:3人分>
・鶏肉手羽元 6本
・サラダ油 小さじ1
・生姜、にんにくチューブ 各2cm
・酒、みりん、酢各大さじ3◆
・醤油大さじ3

<作り方>
1.鍋に油をひいて肉を手羽元の両面を焼き、肉が浸る程の水と生姜、にんにくを入れて中火にかける。
2.アクが出てきたら取り除き、◆を加えて煮汁が半分程度になるまで煮る。
3.②に醤油を加え、煮汁が1/3程度になるまで煮る。

(1人分)約260kcal たんぱく質17g 塩分2.8g

食べやすい肉メニューを手軽に取り入れるなら宅配弁当のサービスも便利

食べやすい肉メニューを手軽に取り入れるなら宅配弁当のサービスも便利

ここまでは高齢者にも肉を食べやすくする工夫やレシピをお伝えしてきましたが、他の食材とのバランスをとりながら肉を意識的に献立に取り入れる事はなかなか難しい、といった場合もあるでしょう。

最近人気の高齢者向けの宅配弁当では、高齢者にも食べやすい肉メニューをはじめ、その他の食材もバランス良く取り入れたおかずで、栄養価計算もされています。

例えば肉メニューが入ったおかずを取り寄せ冷凍庫に保存しておき、肉を食べる回数が少ないと感じた時に解凍するだけで手軽に肉メニューを食卓に取り入れる事ができるものもあるのでおすすめです。

食材の選び方や調理の工夫で、無理なく高齢者の食事に食肉を取り入れよう

高齢になるにつれ食事において食肉を食べる量が減る事は厚生労働省の調査でも明らかになっていますが、近年肉に含まれる良質なたんぱく質や必須アミノ酸等の働きが注目され、国の機関やメディアにおいて高齢者は特に健康長寿を全うするために食事で肉を食べる事が勧められるようになりました。

その理由としては、肉に含まれる良質なたんぱく質は筋肉量そして体重の減少を防ぐ他、血液や身体の組織のもととなり免疫を高める働きをします。

また、鉄分は貧血の予防、必須アミノ酸は血圧の上昇やうつ病を防ぐといった様々な働きが期待されているといった事が挙げられます。

厚生労働省が示している日本人の食事摂取基準での高齢者において必要なたんぱく質から考慮しても、1日あたり100g程度肉を食べる事が望ましいですが、肉は加熱すると硬くなり、魚や大豆製品と比較して脂質も多いため、噛む力や消化吸収能力が低下した高齢者にとっては噛みにくい事や胃がもたれやすいといった理由で食べにくい食材でもあるため、必要量を無理なく食べるためには柔らかい部位や種類の肉を選ぶ、下処理や調理の工夫で肉を柔らかく仕上げ余分な脂を落とす、一度に必要量を摂ろうとはせずに回数や品数を分けて摂るといった工夫が必要です。

最近人気の宅配弁当サービスでは、高齢者にも食べやすい肉メニューをはじめ、様々な食品をバランス良く取り入れた、栄養価計算済みの弁当が冷凍で届き、食べたい時に解凍するだけで食べる事ができるので、肉メニューの弁当を取り寄せて冷凍庫に保存しておけば、肉メニューを食卓に取り入れたい時に手軽に提供できるのでおすすめです。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士