高齢者の食事作りのポイントと簡単レシピをご紹介!

高齢のご家族と食事をしていて、いつまでも食べ物を飲み込めず食事を残しがちになったり、食事をおっくうがったりする様子を目の当たりにすると「これまでの食事が食べられなくなってきたのではないか」と不安を感じるのではないでしょうか。

高齢になるとさまざまな身体の機能が変化し、噛む力や飲み込む力の低下をはじめ食事をするために必要な機能が低下するため、食事が思うように進まなくなり、高齢者本人も食事を楽しめなくなるといった事も多くあります。

食事は生涯を通して口にするものであり、身体だけではなく心の栄養にもなると私は考えます。

だからこそ、毎日の食事は年齢や状況に応じたものである必要があるのです。今回本記事では高齢者の食事作りで大切な事について、栄養と食事の楽しみ双方の観点からお伝えします。

高齢者の食事作りで大切な事〜ポイント編〜

軟らかい食材や喉ごしが良い食材を使う

高齢になると噛む力や飲み込む力の低下等、食事をするために必要な身体の機能に低下が見られ、食事が思う様に進まないだけではなく「食べる楽しみ」を感じられなくなる事にも繋がります。

そのため、高齢者の食事は身体の機能が低下しても食べやすく、栄養が摂れる事に加え、楽しく食べるための配慮も必要です。ここでは、高齢者の食事作りで大切な事についてお伝えします。

主食・主菜・副菜が揃ったバランスの良い食事を心がける

高齢になると身体機能の低下によって食が細くなったり、噛む力が弱くなる事で栄養のバランスを考えるよりも食べやすい食べ物を選びがちになります。

その結果、菓子パンのみ、ご飯と味噌汁のみ、そうめんのみ…といった様に、噛むのに力と時間を要する肉類等のたんぱく源や、野菜類等は食卓に用意してて残りがちになります。

しかし、この様に食事のバランスが偏った状態が長く続くと、筋肉が痩せ、活動量の低下や身体機能が更に低下してしまう事にも繋がります。食材の選択や調理法、献立の工夫によって、主食(ごはん、パン、麺)、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)、副菜(野菜のおかず)が揃う食事を心がけましょう。

軟らかい食材や喉ごしが良い食材を使う

高齢者が食事を摂りづらくなる原因の一つとして噛む力や飲み込む力の低下が挙げられますが、既にお伝えしている「バランスの良い食事」を身体の中に取り込むには、咀嚼が簡単で、飲み込みやすい食事である必要があります。

ご飯を軟らかくお粥にして食べやすくする様に、葉物野菜の葉先や根菜等の軟らかい野菜や、肉や魚等も適度に脂が乗ったパサつきにくいものを選ぶ等、高齢者にとって食べやすい食材を使って調理をしましょう。

少量でも栄養価の高い食材を取り入れる

栄養のバランスを考えて食事を作ると、一品の量が多くなったり、食事全体の品数が多くなってしまうのはよくある事です。

しかし、食が細くなった高齢者は、食事量が多いと完食できず、栄養不足に陥ってしまう事もあり、カロリーが不足するだけでも筋肉が痩せてしまう事にも繋がるので対策が必要です。

そのため、高齢者の食事には少量でもカロリーが補える食材や、たんぱく質をはじめとした栄養を多く含む食材を使用すると、食事量が少なくても栄養を補いやすくなります。

少量でも栄養価が高く、普段の食事に取り入れやすい食材の一例として乳製品や卵等が挙げられ、更に栄養が強化された液体やプリン状の栄養補助食品も市販されているので、おやつに取り入れたり、調理の過程で混ぜ込むといった方法もあります。

季節感を取り入れる

高齢になり家にこもりがちになると、外の季節を実感する機会が少なくなります。

また、お正月等節目の行事を大切にしている人も多く、その家庭に伝わる料理を作ってきたという人も多いでしょう。

そのため、季節感が感じられる食事は喜ばれる事が多く、旬の食材を取り入れたり、夏場であれば涼し気な食器を使う等食器や盛り付けによって食事に季節感を取り入れる事で自宅にいながら季節を感じる事ができ、気持ちを明るくしたり会話が弾むといった効果も期待できます。

嗜好も尊重する

食事が思う様に食べられない事は誰にとっても大きなストレスであり、特に高齢者は噛む力や飲み込む力が低下したり、持病により食事制限がある場合、食事を誰かに用意してもらうといった場合には「食べたい物が食べられない」状況が続いてしまっている場合も少なくありません。

この様な状況が続くと、食べる楽しみが完全に奪われ、どんどん気持ちが暗くなってしまう人も多くいます。

時には食べたい物を聞いてみたり、持病の経過への影響やその人の食事をするための身体機能に不安があれば主治医をはじめとしたスタッフに相談の上、嗜好に沿った食事を楽しむのも良いでしょう。

噛む力や飲み込む力が低下していて食べたい物が食べられない場合は、下処理や調理方法の工夫によって食べやすくなる事も多いので、この後にご紹介します。

高齢者の食事作りで大切な事〜実践編〜

高齢者の食事作りで大切な事

ここまでは高齢者の食事作りで大切な事について、主にそのポイントをお伝えしてきました。ここからは献立の立て方や食材の選び方と調理法、嗜好を尊重するための工夫等、ポイントを踏まえてどの様に実践していくかについてお伝えします。

献立の立て方

高齢者の食事における献立の立て方も、主食、主菜、副菜を揃えるといった点では他の年代向けの食事と基本は同じです。

ご飯やパン、麺類の他、たんぱく質を含む肉、魚、卵、大豆製品等の主菜を1品、野菜を使ったおかずの副菜が2品程度あれば理想的です。

主食の量は、ご飯であれば茶碗一杯(150g前後)、食パンであれば6枚切り1枚程度をめやすとしましょう。

肉や魚は手のひらの大きさもしくは拳大を基本の大きさとすると良いでしょう。

しかし、多くの高齢者は一品の量が多かったり、品数が多かったりすると食べきる事ができません。

例えば丼もの等の複合菜にして品数を控えめにしたり、主菜の量が少ない時は汁物に豆腐を加える、副菜を卵でとじる等、主菜以外でたんぱく質を補う事もできます。

持病があり主治医から食事について指示がある場合はこの限りではありませんが、日本人の食事摂取基準(参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版 P84、126)によると、65歳以上の高齢者に必要なカロリーやたんぱく質は座って過ごす事が多く生活強度が低い人でも男性で2000kcal女性で1500kcal、たんぱく質は50g程度と言われています。

しかし、食が細くなった高齢者にとっては3食の食事でこの必要なカロリーやたんぱく質を満たすのは難しい場合も多いので、デザートや間食に乳製品やきな粉等の大豆製品を取り入れ、カロリーやたんぱく質を補うのも良いでしょう。

高齢者の食事におすすめな軟らかく喉ごしが良い食材

噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者が、食事から栄養を取り込んだり楽しく食べるためには咀嚼が簡単で飲み込みやすい食事である必要性があります。

ここでは高齢者の食事作りにおすすめな軟らかく喉ごしが良い食材をまとめています。

主食として食べられる食材の中では麺類やパンはムセや口の中でのパサつきが気になる食材でもありますが、麺類は短く切って汁ごと煮込んだり、パンは卵液に浸しフレンチトーストやパンプディングにすると食べやすくなります。

主菜となる肉な魚は食材の選択や調理法によっては硬くなり、咀嚼や飲み込みに苦戦してしまう食材です。

肉や魚等の皮は取り除き、脂質が多めの種類や部位を選ぶと調理がしやすいです。

卵や豆腐はそのままでも軟らかく喉ごしが良い食材なので、温泉卵や冷奴等で手軽に食べやすい一品にできる他、挽肉等と混ぜて「つなぎ」にして加熱する事で、加熱により挽肉が固まってしまう事を防ぎます。

副食となる野菜は煮たり蒸したりする事で柔らかくなる根菜類や、軟らかく潰す事ができる芋やかぼちゃが重宝します。

茄子やトマトも皮や種を除く事で食べやすくなります。一方で、ナッツ等噛み砕く必要性がある食材や、イカ、タコ、こんにゃく等弾力性がある食材は高齢者にとって特に咀嚼や飲み込みが難しく、軟らかく調理する事が難しい食材です。

喉に詰まらせてしまう危険性もあるので、噛む力や飲み込む力が低下している場合には避けた方が無難です。

軟らかく喉ごしが良い食材
・軟飯、お粥、短い煮込み麺、卵液等に浸したパン
・卵
・豆腐
・脂がのった肉、魚(皮は取り除く)
・芋、かぼちゃ(油脂を加えて滑らかにする)
・人参、大根等の根菜
・トマト(湯むきして種をとる)、茄子(皮をむく)、ブロッコリー、葉物野菜の葉先
・とろろ、納豆、なめ茸等粘りがある食品
高齢者にとって食べにくく、調理も難しい食品
・ナッツ、ドライフルーツ
・油揚げ、高野豆腐
・こんにゃく
・イカ、タコ等の弾力がある魚介類

高齢者の食事におすすめな少量でも栄養価が高い食材

食が細くなったり食欲が低下しがちな高齢者が無理なく食事から必要な栄養を摂るためには、少量でもカロリーやたんぱく質が補える食材を取り入れ、食事の「かさ」を減らすという方法があります。

主に少量でカロリーを補える食品としては油脂類が挙げられ、調理の際に加えやすく、例えばフレンチトーストにバター、温野菜サラダにマヨネーズ、といった様に種類が違う油脂類を組み合わせて使う事で更にカロリーアップができます。

また、カロリーの他にたんぱく質も補える食材として卵と乳製品を使用したプリンやたんぱく質と脂質を豊富に含むチーズ、薬局やドラッグストアーでも販売されている栄養補助食品があります。

これらは間食としても取り入れやすい他、プリンは砂糖を入れずにコンソメ等を加えて作れば洋風の茶碗蒸しに、ミルク風味やコーンポタージュ風味の栄養補助食品はシチュー等に加える等といった方法で調理する事もできます。

食品の一例 1食のめやす量と栄養量
主にカロリーを補える食品 ・食用油、マヨネーズ、バター 等の油脂類  ・小さじ1杯30kcal程度
カロリーとたんぱく質を補える食品 ・プリン、チーズ、栄養補助食品等 ・1個(90g)/110kcal たんぱく質6g 程度
・スライスチーズ1枚/60kcal たんぱく質4g 程度
・125ml/200kcal たんぱく質7〜8g 程度(製品により異なる)

食事に季節感を取り入れる工夫

食事に季節感を取り入れる工夫

食事に季節感を取り入れる方法は数多くあり、特に旬の食材を使う事は食材の栄養価も上がるのでおすすめです。ポイント編では食器で季節感を意識するという方法もお伝えしましたが、その他にも春であれば抹茶塩や抹茶を使ったデザートを添える、夏であればサラダや素麺等をゼリー寄せにする等食品そのものの色彩や実感で季節をイメージする事もできます。

地域に伝わるお祭りがある場合等は、お祭りの日に焼きそばやお好み焼き、赤飯等のお祭りメニューにする事で自宅にいながらお祭り気分を楽しめます。

高齢者の嗜好を尊重した食事作りの工夫

高齢者の嗜好を尊重した食事作りの工夫

下の表にあるメニューは、全国の病院や介護施設で高齢者に行った「食べたいメニュー」や「病院や施設での食事で美味しかったメニュー」等の聞き取り(嗜好調査)で人気があったメニューです。

参考記事

高齢者の食事の用意をしていると、自分が用意している食事の内容は高齢者にとって適した内容なのか、用意した食事を食べる高齢者は満足しているのか、気になってしまう事はありませんか? そんな時、同じ様に普段高齢者の食事を用意している人はどの様[…]

高齢者の食事、人気のメニューとは!?お役立ちレシピもご紹介

高齢になるとあっさりと淡白なものを好む印象を持っている人も少なくはないかもしれませんが、うなぎやステーキ等力が付きそうなメニューも好まれ、食べたいと感じている高齢者が多い事が分かります。

しかし、中にはステーキや天ぷら等一見食べにくそうなメニューもあり、嗜好を尊重するには調理の際に工夫が必要になります。

ステーキ肉はフォーク等で筋切りをした後にパイナップルやキウイ等の肉を軟らかくする酵素を含む漬けダレに漬け、弱火〜中火で低温調理する事で軟らかく仕上がり、天ぷらは中身をすり身状にしたり、野菜は皮をむいてから衣に付け、天つゆを多めにかける事で食べやすくなります。

高齢者に人気がある食事メニュー
〜病院・施設の嗜好調査結果から〜
寿司、赤飯、炊き込みご飯、うな重、ひつまぶし、うどん、やきそば、お好み焼き、てんぷら、お刺身、ステーキ、茶碗蒸し

高齢者の食事の簡単レシピ

ここからは、高齢者の食事作りのポイントを押さえたおすすめレシピをご紹介します。もちろんどのメニューも軟らかく、ほとんどのメニューが1品でも栄養が充実するレシピになっているので、噛む力や飲み込む力が低下した方だけではなく食が細くなった人にもおすすめのレシピです。

チーズリゾット

主食でありながら、たんぱく質もしっかり摂れる一品です。牛乳が苦手な人は、豆乳で作っても美味しいです。

チーズリゾット

<材料(2食分)>
・ご飯 茶碗軽く2杯
・牛乳 300ml
・コンソメ 1個
・粉チーズ 大さじ2杯
・塩、胡椒 少々
・パセリ 少々
・オリーブオイル 小さじ2

<作り方>
1.鍋に牛乳とコンソメを入れ、中火にかけてコンソメを溶かす。
2.①の鍋にご飯を入れて混ぜる。
3.粉チーズを加え、ぽってりしたら塩、胡椒で味を調える。
4.器に盛り付け、パセリを飾り、オリーブオイルをまわしかける。

(1食分)約390kcal たんぱく質 11g 塩分1.8g

サバ缶おろしバーグ

たんぱく質がたっぷり摂れる、サバ缶を使用したお魚ハンバーグです。焼き目を付けた後は蒸し焼きにする事と、大根おろしになめ茸を混ぜる子で軟らかく喉ごしが良い仕上がりになります。

サバ缶おろしハンバーグ

<材料(2食分)>
・木綿豆腐(水切りなし) 150g
・鯖缶1/2 缶
・片栗粉、パン粉 各大さじ1 塩・胡椒 少々◆
・油 大さじ1
・大根 100g
・なめ茸 大さじ2

<作り方>
1.豆腐をボウルに入れ、木べら等で潰し、汁気を切った鯖缶も入れて滑らかになるまで潰しながら混ぜる。
2.①に◆を入れて混ぜ、食べやすい大きさに成形する。
3.フライパンに油を熱し、②を両面が色付くまで焼いたら、水を50ml程加えて蓋をし、蒸し焼きにする。
4.大根はおろし、なめ茸と混ぜ、焼き上がった③の上に添える。

(1人分)約330kcal たんぱく質17g 塩分 1.7g

ほうれん草入り空也蒸し

空也蒸しは豆腐入りの茶碗蒸しです。茶碗蒸しは高齢者に人気がある一品ですが、スプーンを入れると豆腐が覗く楽しみもあります。葉物野菜も卵液をまとうので更に食べやすくなります。

ほうれん草入り空也蒸し

<材料(2個分)>
・絹ごし豆腐 1/4丁
・卵 1個(ときほぐす)
・だし汁 150ml みりん 醤油 各小さじ1/2 塩 少々◆
・ほうれん草の葉先 2茎分(茹でて絞る)

<作り方>
1.豆腐は2等分し、器に入れておく。
2.ほうれん草は縦と横方向に包丁を入れ、1cm角の長さに切る。
3.ボウルに卵を溶きほぐし、◆を加えて混ぜ、ザル等でこす。
4.①の器に②と③を入れ、鍋に1cm程お湯を沸かし、弱火で10分程蒸す。

(1個分)約90kcal たんぱく質7g 塩分0.7g

里芋コロッケ

コロッケも高齢者に人気が高い揚げ物の一つですが、衣を硬く感じたり、口の中に刺さって痛みを感じる人もいます。

フライの衣は細かくする事で高齢者にも食べやすくなります。里芋を使ったコロッケはクリーミーな食感に仕上がるので、飲み込む力が弱くなった人にも食べやすい1品です。

レシピではたんぱく源としてツナ缶を使用していますが、もちろん挽肉を使用しても美味しく仕上がります。

里芋コロッケ

<材料(2個分)>
・里芋 100g
・バター 小さじ1
・玉ねぎ 1/8 個ツナ缶 1/4缶
・めんつゆ、牛乳各小さじ2 塩、胡椒 少々 ◆
・小麦粉、卵(ときほぐす)、パン粉 適量

<作り方>
1.里芋はよく洗い、600Wのレンジで4〜5分加熱し皮をむき、熱いうちに潰す。
2.パン粉はフードプロセッサーで細かくする。
3.フライパンにバターを熱し、玉ねぎとツナ缶を中火で炒める。
4.①、③、◆をボウルで混ぜ、小さめの俵型にする。
2.④に小麦粉、卵、パン粉の順番で衣付けし、170℃の油できつね色になるまで揚げる。

(1個分)約200kcal たんぱく質4.5g 塩分0.7g

きな粉ヨーグルト

ヨーグルトにきな粉とはちみつを加える事でカロリーとたんぱく質が補われ、味も酸味が抑えられてまろやかになるのでデザートや間食に向く一品です。

お好みでバナナやさつまいも等を添えても良いですね。

ほうれん草入り空也蒸し

<材料(1人分)>
・プレーンヨーグルト 80g
・きな粉 小さじ1
・はちみつ 小さじ1

<作り方>
1.ヨーグルトときな粉、はちみつをよく混ぜる。

(1人分)約80kcal たんぱく質3.8g 塩分 0.1g

高齢者の食事には宅配サービスを取り入れるのもおすすめ

高齢者の食事には宅配サービスを取り入れるのもおすすめ

ここまでは自宅で高齢者の食事を作る際のポイントやレシピをお伝えしてきましたが、最近は高齢者向けの宅配弁当も人気があります。献立が豊富で軟らかく食べやすいだけではなく、栄養価計算もされているので気になる栄養も一目で分かります。

また、カロリーや塩分制限、たんぱく質制限等持病による食事制限にも対応したものもあるので自宅で制限食を作る事に不安がある場合にもおすすめです。冷凍した状態で届くので冷凍庫で保存すると必要な時にすぐ用意ができるので便利です。

食形態も幅広く対応しているので、その人にマッチする形態を試したいという場合にも適しています。

高齢者の食事は栄養が摂れるだけではなく、食べる楽しみも大切に

高齢になると身体機能の変化により噛む力や飲み込む力の低下等食事をするために必要な機能が低下し、食事を摂りづらくなります。

そのため、食事をおっくうに感じてしまう高齢者も多く、食べる楽しみを失ってしまう事も多くあります。

生涯を通して口にする食事は、身体にとっての栄養だけではなく心の栄養にもなり得るので、年齢や状況に合った食べやすい食事にし、食べる楽しみを維持する事も大切です。

そのためには、主食・主菜・副菜が揃った献立作りや軟らかく喉ごしが良い食材を使って咀嚼や飲み込みをしやすくする事や、食が細くなった高齢者が必要な栄養を摂りやすくするために少量でもカロリーやたんぱく質を補える食材を取り入れる事、時には季節感や嗜好に配慮する事が必要です。

食事に季節感を添えるには旬の食材を使用する事や色彩、食器等を季節に合わせたものにするといった方法があり、嗜好に配慮する際にも食材の選択や下処理、調理法の工夫でより食べやすく、楽しんで食べる事が可能になります。

また、最近では高齢者向けの宅配弁当のサービスも人気があり、食形態が豊富で栄養価計算がされている他、カロリーや塩分、たんぱく質の制限食に対応しているものもあるので持病がある人にも安心して利用でき、冷凍保存が可能なので必要な時にすぐに温めて食べる事ができ便利です。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士