高齢者の食事に関する悩みを解決に導く料理レシピと簡単調理法

高齢のご家族の身の回りのお世話をする方や、高齢者だけの世帯の方では、毎日の食事の用意に関して、悩みを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。

私が病院で働いていた時にも、退院後の食事をどの様に用意したら良いのか、悩まれている方と多く接してきました。

また、最近ではインターネットでの相談サイト等でも、高齢者の食事についての相談を多く見かける様になりました。

今回は、これまでの経験やインターネット上での相談をもとに、高齢者の食事づくりにおいて悩みの種になりやすい事や、それを解決する方法についてお伝えします。

最後には簡単なレシピや、便利なお食事の宅配サービスについてもご紹介していますので、自分で食事の用意をするのは不安、という方も参考にしていただければ幸いです。

高齢者の食事に悩む理由は4つ

高齢者の食事に悩む理由は4つ

高齢の患者さんが自宅に退院する時にご家族やケアをする人が食事づくりで心配されていた事は、「カロリーや塩分の制限がある」「むせやすそうな麺類は食べさせてもいいの?」といった献立、食材選びや、「柔らかくするにはどのように料理したら良い?」といった料理の仕方の悩みの他、「おじいちゃんの分だけ毎回別に作るのは大変…。」と食事づくりに大変さを感じるといった事が多くを占めていました。

また、インターネット上でも同様の相談を目にします。この事から、高齢者の食事づくりに悩む理由として以下の3つを挙げ、実例も交えながらそのお悩みの内容について触れていきます。

現在のお悩みとして、どれかは当てはまる理由があるのではないでしょうか。

高齢者の食事はカロリーや塩分制限がある場合も多く、栄養バランスが取りにくい

高齢になると、持病がある人は多く、病院を退院する際にカロリーやタンパク質、塩分制限の指示を出される場合も少なくはありません。

病院では栄養成分の計算が容易ですが、自宅で栄養成分の計算をしながら食事の用意をするのは大変で、非現実的とも言えます。

食べる量が減っていたり、偏食がちであったりと、食事の制限も去る事ながら、栄養のバランスを取る事が難しい場合も多くあります。

高齢者の食事は、食材の選び方に悩む

噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者の食事に関して多くの方が悩むのが、食材の選び方についてです。

お悩みの具体例としては、「前から焼肉が好きだったんだけど、さすがに今は食べられないですよね?」「朝晩味噌汁を飲む習慣があるのだけど、ムセそうで飲ませるのが怖い」といった「これは食べさせても大丈夫?それとも危険?」といった判断に迷ったり、「好きなものだから食べさせたいけど、喉に詰まらせたりムセたりしたら大変」という葛藤を抱える方も多くいます。

一言で高齢者と言っても噛む力や飲み込む力には個人差があり、歯の有無や入れ歯が合っているか、顔面に麻痺が起こる病気の有無等でその人に適した食品や調理法は変わってきますが、一般的に高齢者にとって食べやすい食品と食べにくい食品についてまとめています。

食べにくい食品についても、後にお伝えする下処理や調理法の工夫によって食べられる場合もあります。

 

・高齢者にとって比較的食べやすい食品・料理例

形状 食品・料理例
ミンチ状で、まとまりのあるもの ハンバーグ、つくね等
ゼリー状のもの ゼリー、水羊羹等
プリン状のもの プリン、具なし茶碗蒸し、卵豆腐、ムース等
ポタージュ-ルウ状のもの カレー、シチュー、ポタージュスープ等
ピューレ状のもの 野菜、果物のピューレ等
乳化されたもの ヨーグルト、アイスクリーム等
軟らかい主食 お粥、パン粥、軟飯、煮込みうどん等

 

・高齢者にとって食べにくい(工夫が必要な)食品・料理例

形状 食品・料理例
硬い野菜 生野菜、サラダ等
繊維が残る野菜 たけのこ、ごぼう、ふき、セロリ等
スポンジ状でぼそぼそするもの がんもどき、油揚げ高野豆腐等
弾力が強いもの こんにゃく、きのこ等
長さがあるもの 麺類等
酸っぱいもの 酢の物、レモン等
さらさらした水分 味噌汁、すまし汁、お茶、水等
口の中に張り付くもの のり、わかめ、餅等

 

高齢者の食事は、料理の仕方に悩む

高齢者の食事は、柔らかくて口当たりが良いものが適しているのは分かっているけれど、どれくらい柔らかくしたら良いのか、どうしたら食べやすい柔らかさになるのか、トロミは何を使って付ければ良いのかといった調理法の悩みや、実際に自宅で食事の用意をする様になってから、「味付けが薄いと言って口を開いてくれなくなった」という声も多く聞かれます。

高齢者が食べやすい柔らかさの食事は、食べた事がない、調理をした事がないという場合が多いので、柔らかさやトロミ具合の判断や、その調理法に悩むのは当然の事です。

また、高齢者は味覚が鈍くなっている事が多く、塩気や甘みを感じにくくなるといった特徴もあります。

その上、柔らかく仕上げるための調理法は水分が多くなり、味付けに使用した調味料が薄まってしまいがちになるので、高齢者にとっては味が薄く感じられる事が多いのでしょう。

高齢者の食事も、簡単に作りたい

食事の用意をする人が仕事をしていたり、他の家族の食事の用意も合わせてしなくてはならない等、高齢のご家族の分だけ別に作るのは時間的にも難しいといった声もよく聞かれます。

また、高齢のご夫婦のみの世帯等では、食材が使い切れなかったり、体力面や足腰の痛みによりキッチンに長時間立つ事ができないといった理由から、少量パックのお惣菜等を利用して食事の用意をしていた方も多くいらっしゃいます。

食事の用意は1日3食、365日といった場合がほとんどなので、普通に暮らしていても大変な事です。

よって、新たに調理の工程や取り入れる食材が増える事は負担感に繋がる事が多くあります。

高齢者の食事に関する悩みの解決法

高齢者の食事に関する悩みの解決法

ここまでは、高齢者の食事に関してよく聞かれる悩みについてお伝えしてきました。

悩みを解決していくためには、基本的な献立の構成の仕方や、自宅でもできる制限食のコントロールの方法を知る事や、高齢者にとって食べやすい食品とそうではない食品を把握し、食べにくい食品は食べやすくする工夫をしたり、実際に高齢者にとって食べやすいと言われる柔らかさや味付けを体感する事も必要です。

その上で、一定したトロミ具合が付けやすいトロミ剤の利用や、味付けの工夫をしていく事が効果的です。

また、高齢のご家族の分を別に調理せずに、他の家族の分から取り分けたり、市販のお惣菜をアレンジする事でも充分対応が可能です。

ここからは、悩み別の解決法についてお伝えしていきます。

複合菜を取り入れたり、調味料を調整タイプにする

高齢者の食事においても、基本となる献立は「主食(ご飯、パン、麺等)」「主菜(肉、魚、卵、大豆製品)」「副菜(野菜のおかず)」です。

しかし、食べる量が減っていたり、偏食がある場合には多くの品数を完食する事が難しい場合もあり、その様な場合には主食の上に主菜や野菜類をのせた丼ものや具材が入った煮込みうどん等主食とおかずが合体した「複合菜」を取り入れるのも良い方法です。

カロリー制限がある場合には、調理に使用する砂糖の量を減らしたり、ノンカロリーの甘味料を利用するといった方法や、おやつは量を決めて用意するといった方法があります。

塩分制限がある場合には、スプレー式の醤油差し等で調味料の付け過ぎを防いだり、減塩タイプの調味料を使うといった方法や、毎食汁物を飲んでいたとしたら汁の量を半分にするといった方法もあります。

また、後にお伝えする宅配サービスの食事には、食事制限がある人にも安心な治療食を展開しているメーカーも多くあるので、自宅でコントロールが難しい場合や、味付けの目安を知りたい時等に利用してみるのも良いでしょう。

食事の指示は持病のコントロールの状況や、身体の状態によって変わる可能性もあるので、通院や往診の際に食事の指示についてもこのままで良いか、医師に確認できると良いですね。

高齢者にとって食べやすい食品を選んだり、調理法を工夫する

使用する食品や作る料理の判断に迷った場合は、先にお示しした表にある様な高齢者にとって食べやすい食品や料理を選んだり、食べにくい食品や料理でも下の表にお示ししている様な下処理や調理法の工夫によって食べられる場合もあります。

刻んだ生野菜やきのこ等は長芋やオクラ、納豆等粘りがある食材と合わせるとまとまりやすくなり、加熱をする場合は卵や長芋をつなぎにするとふんわりと柔らかくしあがります。ゼリー状によせる事でもまとまりを持たせる事ができますが、その場合はゼラチンは口の中で液状化してしまうので、ムセがある人には介護用のゲル化剤を使用した方が安心です。

また、液体の中に個体の具材が入った汁物は、具材が口の中に残ってむせやすいので具材も細かく刻んでトロミを付けやすくする事がポイントです。表にはお示ししていませんが、肉や魚も皮を除く事で食べやすくなります。

高齢の方がよく好まれる餅は、通常のものはやはり口の中に張り付き危険なので、介護用の歯切れが良い餅で代用するのがおすすめです。

 

・高齢者にとって食べにくい食品・料理を食べやすくする工夫

形状 食品・料理例 食べやすくする工夫
硬い野菜 生野菜、サラダ等 細かく刻んでゲル化剤でよせる、皮をむく、柔らかくなるまで火を通す
繊維が残る野菜 たけのこ、ごぼう、ふき、セロリ等 繊維を断ち切る様に切る
スポンジ状でぼそぼそするもの がんもどき、油揚げ、高野豆腐等 小さく切ってあんかけにする
弾力が強いもの こんにゃく、きのこ等 きのこは細かく刻んでまとめる、こんにゃくは避ける
長さがあるもの 麺類等 スプーンですくえる長さに切り、煮込んで汁にトロミを加える
酸っぱいもの 酢の物、レモン等 酸味を控えめにする
さらさらした水分 味噌汁、すまし汁、お茶、水等 ・トロミ剤やゲル化剤でトロミを付けたりゼリー状にする
・味噌汁やすまし汁は具を細かく刻むかミキサーにして均一にする
口の中に張り付くもの のり、わかめ、餅等 海藻類は細かく刻んでゲル化剤等でよせる、餅は代用品を利用する

 

便利器具を使って食材を柔らかくしたり、メリハリのある味付けをする

食材を柔らかくするには、煮込む、蒸すといった調理法や、細かく刻む、つぶすといった方法があります。圧力鍋を使用すると短時間で食材を柔らかくする事ができ、蒸し器が無くても野菜をだし袋等に入れてご飯と一緒に炊飯器で炊いてしまっても柔らかく蒸す事ができます。

細かく刻む、つぶす方法は包丁やマッシャー等の手動での方法の他、フードカッターやミキサーを使用すると短時間で細かく刻んだりすり潰す事ができます。

特に、バータイプのブレンダーは鍋等に直接入れて細かく滑らかに刻む事ができ、お手入れも簡単なのでおすすめです。

また、トロミを付けたり、ゲル化させる事で口当たりが良くなり、飲み込みやすくなります。

トロミは先にご紹介した市販のトロミ剤の他、片栗粉等の粉類でも付ける事ができますが、簡単に一定のトロミを付けるためにはトロミ剤がおすすめです。

更に、お茶等の飲み物にトロミを付ける際は、いつも同じ湯飲み等を使用する事で目安の量が分かりやすいです。

どれくらいの柔らかさやトロミが食べやすいのかを参考にするためには、市販の介護食や高齢者用の宅配弁当を試食してみるのも良い方法です。

味付けに関しては、先にお伝えした様に水分が多い高齢者の食事は調味料の使用量に対して味が薄くなりやすい他、高齢者は味覚が鈍くなっている傾向があるため、食欲を維持、増進させるためにはしっかりした味も時には必要です。

煮汁等に調味料を多く入れるよりも、醤油をかけたり、しっかり目の味のあんをかける等、表面に味を付けた方が味を感じやすくなります。

持病により塩分制限がある方も多いですが、一品はご飯がすすむ味付けのものを用意する等、味にメリハリを付けられると良いですね。

高齢者の食事も、家族の分から取り分けたり市販の惣菜をアレンジする

普段の食事づくりも楽ではないのに、高齢の家族の分の食事づくりが加わる事に負担感を感じる人や、仕事やその他の家事等で食事づくりに割ける時間が極めて少ないといった方もいるでしょう。

しかし、高齢者の食事だからといって、必ずしも他の家族と違うメニューを作らなければならないというわけではありません。

後にレシピでもご紹介しますが、豆腐や卵、ハンバーグ、刺身のたたき等、高齢者にとっても食べやすく、家族みんなで楽しめるメニューは意外と多くあります。

その他にも、あんかけのあんを別に作っておき、他の家族分から取り分けた煮魚にかける、家族分の煮物を鍋から先に盛り付け、最後に鍋の中にブレンダーを入れて細かく刻む等、方法も多様にあります。

また、高齢の夫婦のみの世帯等で惣菜を利用する事が多い場合も、市販の惣菜は揚げ物等は一口大にして煮たりかけづゆを多めにかける等すると衣が柔らかくなり、高齢者でも食べやすくなります。

今日から作れる、簡単料理レシピ

今日から作れる、簡単料理レシピ

ここからは、ご自宅での食事づくりに役立つ、簡単なレシピをご紹介します。

基本となるおかゆ、軟飯の作り方や、用意しておくと様々な料理を口当たりよくしてくれるあんかけ用の「あん」の作り方をはじめ、家族みんなで食べられるレシピを集めました。

基本のお粥、軟飯

おかゆや軟飯は、作った事がないとハードルが高く感じてしまいますが、一度覚えてしまえば簡単です。更に簡単に調理ができる、ご飯から作るおかゆや軟飯もご紹介しています。

【おかゆ】

基本のお粥、軟飯・材料(約2食分)
・生米 100g 水 500ml(米と水は1:5)

<作り方>
1.洗った米を30分水に浸しておく。
2.鍋に米と水を入れ、中火にかけて沸騰したら鍋蓋を少しずらして弱火で約20分煮る。
3.火を止め蓋をし、10分程蒸らして舌でつぶせる硬さであれば完成。
※(1食あたり) 約180kcal 塩分0g

【軟飯】
・材料(約2食分)
・生米 130g 水 260ml(米と水は1:2)
<作り方>
1.おかゆと同様で、②の工程は沸騰してから煮る時間は30分にする。
※(1食あたり)約230kcal 塩分0g
【ご飯でおかゆ、軟飯】
・材料(約2食分)
・おかゆ→ご飯 150g 水 300ml(ご飯と水は1:2)
・軟飯→ご飯250g 水250ml(ご飯と水は1:1)
<作り方>
1.ご飯と水を鍋に入れ、中火にかけ、沸騰したら5〜10分煮る。

基本の「あん」

料理の上からかけるだけで、口当たり良く味付けもできる、便利な「あん」の作り方をご紹介します。

鶏ガラスープのもとで中華味にしたり、かに缶等を加えると豪華な見た目で旨みもアップします。

あん

基本の「あん」・材料(2食分):めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1 水100ml
・片栗粉 小さじ2 水大さじ2(片栗粉を溶く)

<作り方>
1.鍋に水とめんつゆを入れ、煮立たせる。
2.水溶き片栗粉を回し入れ、素早くかき混ぜてとろみがついたら火を止める。
※(1食分) 26kcal 塩分 1.6g

肉や魚を使用したメニュー

肉や魚を使用したメニューはパサつきがちですが、ここでご紹介するレシピはシンプルで簡単、かつ高齢者はもちろん家族みんなで食べられるメニューです。

煮汁で煮たり、あんかけにする他。油やバター等の油脂類はパサつきを抑え、口当たりを良くしてくれます。

メンチかつの卵とじ

メンチカツ煮・材料(1人分)
・惣菜のメンチかつ1個
・水 50ml めんつゆ(3倍濃縮)大さじ2 みりん大さじ1
・卵 1個

<作り方>
1.メンチかつは食べやすい大きさに切る。
2.フライパンに水、めんつゆ、みりんを煮立たせ、切ったメンチかつを入れ、煮る。
3.メンチかつの衣が柔らかくなったら、卵でとじる。
※(1人分)約380 kcal 塩分3.9g

ねぎとろ丼

ねぎとろ丼・材料(1人分)
・まぐろのたたき70g 葱(みじん切り)適量 醤油・ごま油 各小さじ1
・海苔の佃煮 大さじ1
・ご飯、軟飯、おかゆ等

<作り方>
1.まぐろのたたきと葱は混ぜておく。
2.ご飯やおかゆの上に海苔の佃煮を広げる。
3.その上に①をのせる。
4.醤油とごま油を合わせ、上からかける。
※(1人分)372 kcal 塩分 2.2g (軟飯1食分で計算)

オムレツあんかけ

オムレツあんかけ・材料(1人分)
・卵 1個 牛乳 大さじ1 片栗粉 小さじ1/4(小さじ1の水で溶く)
・バター 10g 塩・こしょう 少々 基本の「あん」1人分

<作り方>
1.バターをフライパンに熱し、バターが溶けたら一度火を止める。
2.卵をボウル等に溶きほぐし、牛乳、塩・こしょう、水溶き片栗粉を混ぜる。
3.フライパンに②を流し入れ、中火にかけ、軽くかきまぜる。
4.淵が乾いてきたら、フライ返しで手前に折り畳み、オムレツの形を作る。
5.最後に基本の「あん」をかける。
※(1人分)約210 kcal 塩分 2.3g

野菜を使ったメニュー

ここでご紹介する野菜を使ったメニューは、高齢者向けに柔らかく口当たりの良い仕上がりになる様に調理していますが、もちろん家族みんなで美味しく食べられます。

野菜のゼリーよせは、柔らか温野菜のアレンジレシピです。

柔らか温野菜

柔らか温野菜・材料(2人分)
・かぶ 1個 人参 1/2本 ブロッコリー6房
・マヨネーズ 大さじ2 白すりごま 小さじ1

<作り方>
1.野菜は一口大に切り、炊飯器や蒸し器で蒸す。
2.マヨネーズとすりごまを混ぜ、ディップにする。
※(1人分) 約140kcal 塩分 0.2g

野菜のゼリーよせ

野菜のゼリー寄せ・材料(2〜3人分)
・柔らか温野菜 1人分 コンソメ顆粒 小さじ2 水 250ml
・粉ゼラチン 5g(50mlのお湯で溶く)

<作り方>
1.野菜は噛む力に合わせて1cm以下に大きさを揃えて切る。
2.鍋に水を沸騰させ、コンソメ顆粒を溶かしてスープを作り、粉ゼラチンを溶かす。
3.①の野菜を透ける容器に入れ、②を注ぐ。
4.冷蔵庫で冷やし固める。
※(1人分) 約90kcal 塩分 2.2g

きのこのポタージュスープ

きのこのポタージュ・材料(2人分)
・好みのきのこ 合わせて200g 玉ねぎ 1/4個 バター5g
・水100ml コンソメ顆粒 小さじ1.5 牛乳 300ml 塩-こしょう少々
・塩・こしょう 少々

<作り方>
1.きのこ、たまねぎは3cm程度の長さに切り、鍋にバターを熱して炒める。
2.①の鍋に水を加え、コンソメを溶かす。
3.たまねぎときのこが柔らかくなったら牛乳を加え、ひと煮立ちさせ火を止める。
4.鍋にブレンダーを入れ、なめらかになるまで刻みながら攪拌する。
5.最後に塩・こしょうで味を整える。
※(1人分) 175kcal 塩分2.0g

デザート

デザートは食卓に彩りを添える他、食が細くなった高齢者のエネルギー補給にも役立ちます。

今回は高齢者に馴染み深いあんこを使ったデザートのレシピをご紹介します。特にエネルギー不足が心配される時は、ホイップクリームやアイスクリームを添えるのも良いですね。

水羊羹

水羊羹・材料(2人分) 39 29
・市販のこしあん 50g 水 50ml 砂糖 15g 粉寒天 1g

<作り方>
1.鍋に水、砂糖、鍋に水、砂糖、粉寒天を入れてよく混ぜ、弱火〜中火にかけて沸騰直前まで煮る。
2.①の鍋にこしあんを入れ、ツヤが出るまで弱火で加熱する。
3.②を茶こし等でこしながら容器に流し、冷蔵庫で冷やす。
※(1人分) 約70kcal 塩分

便利な宅配サービス

便利な宅配サービス

ここまではご家庭で高齢なご家族の食事を手作りする事を想定して食品の選択や調理法についてお伝えしてきましたが、最近では栄養バランスや彩りが良く、高齢者が食べやすい形態の宅配弁当を取り扱うメーカーが増えています。

食べやすい形態であるだけではなく、カロリーやたんぱく質、塩分等が分かりやすく表示されており、治療食に対応しているものもあるので、主治医からカロリーやタンパク質、塩分等の指示がある場合も安心して利用する事ができます。

食事を用意する人の帰宅が遅くなってしまう時や、家を空ける時等にスポット的な利用もおすすめです。

また、先にお伝えした様にご家族も宅配弁当の柔らかさや味付け、口当たりを試食して確認する事で、普段の食事づくりのヒントにする事もできます。

高齢者の食事のケアは、食べやすい食品や料理を知れば簡単に思えてくる

自身の経験や最近のインターネット上での相談内容から、高齢者の食事を用意するにあたり悩みとなる事は主に4つあります。

1つ目はバランスの良いメニューを揃えるのが難しく、カロリーや塩分制限を伴う事が多い事、2つ目は食べやすい食品、料理や逆に食べにくいものの判断に悩む事、3つ目は柔らかく口当たりを良くするための調理法や味付けに悩む事、4つ目は高齢の家族の分だけ別に食事を作る負担感です。

高齢者にとっても主食、主菜、副菜が揃った食事は基本になりますが、食べる量が減っていたり、偏食がある等で栄養のバランスをとるのが難しい場合もあります。

その様な場合は、主食とおかずが合体した丼もの等の複合菜にする事で用意する側、食べる側の負担軽減が期待できます。

また、カロリー制限や塩分制限がある場合には、糖分や塩分がカットされた調味料を利用するのも効果的です。高齢者にとって硬いものや口の中でばらけるもの、さらさらした水分は食べにくい他、ムセやすく危険な場合もありますが、柔らかく煮たり、細かく刻んだり、トロミ剤やゲル化剤も使用してまとまりをもたせる事で食べやすくなります。

柔らかく調理をするためには圧力鍋で煮る他、蒸し器や炊飯器で蒸したり、食材をフードカッターにかけるといった方法があり、あんかけ等で表面に味を付ける事で味覚が鈍くなる傾向のある高齢者にとっても味を感じやすく、味が薄い事での食欲の減退を防ぎます。

高齢者にとって食べやすい食品、料理を知る事で家族みんなの食事にも合わせやすくなり、取り分けや同じメニューで食卓を囲む事ができる日も増えるでしょう。

最近では高齢者が食べやすい形態の宅配弁当を取り扱うメーカーが増え、治療食をはじめとしたラインナップも豊富です。

食事を用意する人の不在時や、普段の食事づくりのヒントとして取り入れる事もおすすめです。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士