高齢者にも楽しいランチタイムを!マンネリ脱出の昼食おすすめメニュー

自宅介護において、毎日昼食の献立が浮かばず、昼食のメニューがマンネリ化してしまう事に悩んでいるという人も多いのではないでしょうか。

高齢者の食事はその人の噛む力や飲み込む力によって使える食材や調理法が限られるだけではなく、朝食の後片付けが終わったと思えば既に昼食の時間が迫っているといった準備や調理にかける時間的制約や、買い物のタイミング等によっては多くの食材を使う事が難しいといった昼食ならではの問題がマンネリ化に繋がる理由でもあります。

しかし、高齢者施設等で行なわれる食事の嗜好調査では、提供される頻度が多いメニューは高齢者から敬遠されやすいといった結果もあり、昼食のメニューがマンネリ化しやすい事で食べる楽しみが感じられなくなったり、食欲が減退し食事量が減ってしまうといった事も起こりえます。

この事実を聞いて、昼食のマンネリ化を解消し、高齢者にも楽しいランチタイムを過ごしてもらえる様な方法があれば知りたいとは思いませんか?

本記事では介護者にとっても負担が少なく、高齢者も満足できるおすすめの方法やメニューをお伝えします。普段の時短調理法にもなる方法もご紹介していますので、是非ご活用下さい。

食欲減退の原因に!?高齢者の昼食がマンネリ化する3つの理由

昼食の準備をする時間は、午前中の限られた時間という事もしばしばです。その上、軟らかくて飲み込みやすい食事の形態に配慮が必要な場合も多く、メニューの内容以前に「食事を作る」事に精一杯になる事で昼食がマンネリ化しやすくなります。

その理由に合わせたマンネリ解消法を実践するために、まずはどの様な理由でマンネリ化に繋がっているか知る事も大切です。

ここでは、高齢者の昼食がマンネリ化する理由についてお伝えします。

昼食は準備する時間の制約によりパターン化しやすい

毎日の昼食を準備する様子を振り返るとバタバタしていて、メニューを考え調理をする時間が充分確保できていないといった人は多いのではないでしょうか。

介護者が昼食を準備する時間は、日中の家事や仕事の合間等とても忙しいのが事実です。

この様に時間の制約がある事で、メニューを考える必要が無く調理も慣れている定番のメニューや、麺類や丼ものといった一皿で食事が完結するメニューがパターン化しやすくなります。

メニューをパターン化する事は食材の管理がしやすい事や節約に繋がるといったメリットもありますが、メニューがパターン化しバリエーションに欠けるといったデメリットがマンネリ化に直結してしまいます。

昼食は多くの食材を使う事が難しい

既にお伝えしてきた様に、昼食の準備にかけられる時間は限られています。

時間の制約はメニューのパターン化だけではなく、食材の下処理にかけられる時間も限られるため、特に皮をむく、包丁で切るといった工程が必要な野菜は特に多くの種類を使う事が難しい現状があります。

また、いつも食材の買い出しを午後から行うといった場合は、昼食で使用する食材を冷蔵庫にあるもので賄う必要があるといった場合もあります。

この様に、昼食は時間や食材そのものの制約によって多くの食材を使う事が難しい場合が多く、メニューのマンネリ化に繋がります。

高齢者が食べやすい形態の食事は使用する食材や調理法が偏りやすい

高齢になると多くの人が噛む力や飲み込む力が低下するため、使用する食材が豆腐や卵、根菜や葉物野菜の葉先等の軟らかい食材に限られたり、軟らかく煮る、あんかけにして喉ごしを良くするといった調理法に偏りがちになります。

煮物やあんかけ等は味付けに使用する調味料も醤油等が多く、味付けも統一されがちです。

この様に、高齢者が食べやすい軟らかく喉ごしの良い食事は昼食に限らずメニューや味付けのマンネリ化に悩む介護者も多く、高齢者施設等で高齢者に向けて行なわれる嗜好調査では、煮物やあんかけは不人気なメニューに挙がる等、高齢者側の食べる楽しみが損なわれたり、食欲不振に陥る原因ともなっています。

高齢者の昼食を楽しいランチに変える、3つのマンネリ脱出法

高齢者の昼食を楽しいランチに変える、3つのマンネリ脱出法

昼食のマンネリ化は、多くの場合時間や使用できる食材の制約によって起こる事をこれまでの章でお伝えしてきました。

しかし、時間や食材の制約は、調理済みの弁当やおかず、下処理やが済んだ状態の食材といった便利な時短食材を使用したり、食べやすさは維持しつつも定番以外の味付けのヒントを得る事で介護者の負担を少なくマンネリを脱出する事も可能です。

ここからは、高齢者の昼食を楽しいランチに変える3つのマンネリ脱出法をお伝えします。

高齢者向け宅配弁当やレトルト介護食をメニューのサイクルに組み込む

時間の制約によって昼食のメニューがパターン化し、マンネリ化に繋がっている場合は、既に調理済みのおかずとして完成している高齢者向け宅配弁当やレトルト介護食を昼食のメニューのサイクルに組み込む事でメニューのバリエーションが増えマンネリ化が解消されるだけではなく、介護者の負担も軽減する事ができます。

特に高齢者向け宅配弁当はメニューや食形態が豊富なだけではなく、栄養価計算がされている上持病がある人も安心して利用できるカロリーや塩分が調整されたものもあるのでおすすめです。

曜日や買い物の予定等に合わせて宅配弁当やレトルト介護食を利用する日を決めておく事で、食事の準備以外の用事等にも有効に時間を使う事ができます。

冷凍野菜や作り置きおかずを活用し、食材の品目を増やす

時間的制約やその時に準備できる食材の品目が少ない事によって昼食のメニューがマンネリ化してしまうといった場合には、下処理済みの冷凍野菜をストックしておく事や、常備菜を作り置きしておく事で手間を加えずに食材の品目を増やす事でもマンネリを脱出する事ができます。

冷凍野菜は市販のものを購入する方法と、購入してきた野菜を週末等にお好みの大きさにカットし、茹でたり素揚げをするといった処理を加えて冷凍する方法があります。

予めカットされ、加熱処理されている冷凍野菜は、彩りを加えるために少量使いたいという場合にも便利ですし、炒め物や煮物、スープ等にしてもすぐ軟らかくなるので時短調理で高齢者が食べやすい軟らかさに仕上げる事ができ、メニューのバリエーションを増やす事ができます。

作り置きおかずは一品料理としても重宝しますが、例えば野菜の作り置きおかずは卵でとじる、混ぜご飯にするといったアレンジもする事ができます。

作り置きおかずも冷凍保存が可能なので、リンク先の記事もご覧下さい。

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同じ食材、調理法でも味付けや温度を変えて提供する

噛む力や飲み込む力の低下によって食べられる食材が限られたり、煮る、蒸すといった調理法に偏ってしまうという場合は、例えば煮物であれば醤油味の和風な味付けをコンソメやトマトソース等で洋風な味に変える、温度を冷たくして提供する等、味付けや温度を変える事で目先を変える事ができます。

また、口当たりや喉越しを良くする調理法としてあんかけがありますが、先にお伝えした様に高齢者の食事では提供される頻度が多く、不人気なメニューでもあります。

口当たりや喉越しを良くする調理法としてあんかけの他にカレーやホワイトソース等のルウを上からかける、和えるといった方法もあるので、あんかけ料理が続いてしまいそうな時は、少量パックのレトルトカレーやホワイトソース等をストックしておくとマンネリしがちな介護食も手軽にバリエーション豊かになります。

高齢者もランチタイムを楽しめる、マンネリ脱出昼食おすすめメニュー

ここからはマンネリしがちな昼食も目先が変わる、マンネリ脱出のおすすめメニューをご紹介します。

作り置きやリメイク、市販のレトルトソース等も活用できるメニューなので、特に忙しい時にもおすすめです。

作り置きおかずで作るカラフルおむすび

作り置きおかずを混ぜご飯の具として使う、彩りの良いおむすびです。

おむすび① おむすび②

<材料 (1人分)>
・ご飯 茶碗1杯
・作り置きのおかずまたは惣菜 適量
(ひじき煮、きんびらごぼう、にんじんしりしり、五目豆などがおすすめ)

<作り方>
1.おかずの煮汁が多い場合は適度に汁気を切る。
2.①とご飯を混ぜ合わせ、おむすびにする。

(1人分※参考値:ひじきの煮物を使った場合)約320kcal 塩分0.7g

冷たくても美味しい、洋風肉じゃが

作り置きに向くおかずです。前日の肉じゃがにトマトを加えるだけでもリメイクレシピとしても活用できます。

洋風肉じゃが

<材料 (4食分)>
・トマト缶 1缶
・玉ねぎ 1個
・じゃがいも 2個
・パプリカ 1個
・しめじ 1/2株(ほぐす)
・オリーブオイル 大匙1
・にんにくチューブ 2cm
・コンソメ 小匙2
・塩・胡椒 少々

<作り方>
1.玉ねぎ、じゃがいも、パプリカは乱切りまたは角切りにする。
2.鍋にオリーブオイルを熱し、にんにくを加え、香りが出てきたら玉ねぎ、じゃがいも、パプリカ、しめじを炒め、トマト缶を加える。
3.弱火〜中火にかけ、コンソメを加え、全体的にとろみが付くまで煮る。
4.塩・胡椒で味を整える。

(1人分)約130kcal 塩分2g

口当たり滑らか豆乳クリームうどん

滑らかなクリームがうどんによく絡み、口当たりの良い仕上がりです。うどんはその人に合わせて長さを短くします。

豆乳クリームソースうどん

<材料 (1人分)>
・ゆでうどん 1玉
・ホワイトソース 100mi
・豆乳 50ml
・めんつゆ 大匙1
・塩・胡椒 少々
・卵 1個
・バター 5g

<作り方>
1.温泉卵を作っておく。
2.ホワイトソースを鍋に入れ、温めながら豆乳、めんつゆでのばす。
3.②にうどんを入れからめ、塩・胡椒で味を調える。
4.皿に盛り付け、温泉卵、バターを添える。

(1人分)約550kcal 塩分2.8g

高齢者の素敵なランチタイムは、時短食材での昼食で実現できる!

自宅介護においての昼食は、時間的制約や使用できる食材が限定されやすい事、高齢者が食べやすい食材や調理法に偏りやすいといった理由でメニューがマンネリ化しがちです。

しかし食事のマンネリ化はただでさえ食が細くなりやすい高齢者の食べる楽しみを損なったり、食欲減退に繋がる事もあり、対処が必要です。昼食の準備をする時間に制約がある事でメニューがパターン化している場合は、高齢者向け宅配弁当やレトルトパウチの介護食をメニューのサイクルに組み込む事で、昼食のメニューのバリエーションを増やす事ができます。

また、カット済、加熱済の冷凍野菜や作り置きのおかずをストックしておく事で昼食の準備をする際に当日に多くの食材を下処理せずに済み、手軽に多品目の食材を使ったメニューや時短調理でも高齢者が食べやすい軟らかさの食事に仕上げる事ができます。

高齢者が食べやすい形態の食事においても使用する食材や調理法に偏りが生じやすくマンネリ化の原因になる事も多くありますが、例えば同じ食材の煮物でも洋風の味付けにし、冷やして提供する等、味付けや温度を変える事でマンネリ化を解消する事も可能です。

高齢者向け宅配弁当、調理済みの食品等を取り入れ、介護者の負担も軽減しつつ、高齢者にランチタイムを楽しんでもらいましょう!

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士