高齢者向け作り置きメニューのメリット・ポイントとは!?時短で健康を叶えよう

近年は作り置きおかずのブームもあり、雑誌やインターネット上でも数多くのレシピが紹介されています。

作り置きメニューの活用には、当日の調理時間の短縮やおかずのバリエーションを増やす、更には美味しさもアップするというメリットが多くあります。

高齢者の食事作りも、作り置きによって調理時間が短縮できたり、美味しさがアップしたら嬉しくありませんか?

作り置きのおかずも、軟らかく食べやすい食材を選ぶ事や、栄養のバランスに配慮する事で噛む力や飲み込む力が弱くなったり、食が細くなる事が多い高齢者にも食べやすく、栄養も摂りやすいメニューとして活用する事ができます。

本記事では、高齢者の食事における作り置きのメリットや、メリットを最大限に活かすための食材選びや調理のポイントについてお伝えします。

高齢者の食事にも作り置きメニューを取り入れよう!そのメリットとは?

高齢者の食事にも作り置きメニューを取り入れよう!そのメリットとは?

食事作りは当日に全て一から始めると、食材の下処理や調理に時間がかかり、介護者の負担が大きくなりがちです。

しかし、作り置きを取り入れる事で、食事の用意の時短だけではなく、栄養バランスが良く、美味しい食事が短時間で簡単に用意する事もできます。

ここでは、高齢者の食事に作り置きメニューを取り入れるメリットについてお伝えします。

高齢者の食事も作り置きメニューなら食事の用意が時短できる

毎日の食事に作りは食材の下処理、調理と何かと時間がかかってしまうものです。

それに加えて噛む力や飲み込む力が弱くなり、家族と同じ食事を食べるのが難しい場合は、食材を小さく切ったり、軟らかく煮込むといった別の工程が必要となる事も多く、当日に他の家族の食事と同時進行で調理をする事は大変困難です。

作り置きメニューであれば、高齢者にも食べやすい状態に調理済なので、必要に応じて温めて盛り付けるだけで食卓に出す事ができ、時短かつ美味しく食べやすい食事が提供できます。

高齢者の食事こそ作り置きメニューを組み合わせて栄養バランスを整える

高齢になると食が細くなり、食事も多くの品数を食べる事が難しくなる事が多くあります。

そこで気になるのが栄養のバランスです。

既にお伝えしている様に、食事作りは手間と時間を要し、当日その場で栄養のバランスを考え調理をする事も簡単な事ではありません。

しかし、作り置きをする段階で、野菜と高齢者にとって不足しやすいタンパク質があわせて摂れるメニュー等にする事で、栄養が補える一品がストックできます。

おかずを有り合わせで作った場合も、作り置きから栄養価が高い一品をプラスする事で、栄養バランスを整える事ができます。

作り置きメニューなら味が馴染むので美味しさが増し、高齢者も嬉しい!

作り置きのメリットは時短や効率化だけではありません。

作り置きメニューは、通常よりも調理した後口にするまでの時間が長くなるため、味が食材によく馴染み、口にする頃にも食材そのものもしっとりと軟らかくなるという効果もあります。

当日に急いで調理したおかずが、パサついたり、味が染みておらずあまり美味しく感じられなかったという経験はありませんか?

作り置きメニューなら、時短や効率も叶えながら、美味しさ、食べやすさもアップするので、食事を食べる高齢者の満足度にも繋がります。

高齢者向け作り置きメニューのポイント

高齢者向け作り置きメニューのポイント

高齢者の食事に作り置きを取り入れる事は、効率や栄養面、美味しさといった様々なメリットがあります。

そのメリットを最大限に活かすためには、高齢者の立場に立って、ポイントを押さえて作り置きをする事が大切です。

ここでは、高齢者向けに作り置きメニューを調理する際のポイントについてお伝えします。

高齢者向け作り置きメニューは、食材選びと調理の工夫で軟らかく仕上げる

高齢者の食事作りの悩みとして多く聞かれるのが、噛む力や飲み込む力が弱くなったために家族と同じおかずを出すことができず、他の家族の分と同時進行で別に調理しなければならないというものです。

その様な時も高齢者向けの作り置きがあれば、同時進行で別に調理をする必要がないため、食事を用意する人の負担を軽減する事ができます。

高齢者向けの作り置きメニューは軟らかく食べやすく仕上げる必要がありますが、そのためには根菜や葉物野菜等の軟らかく調理しやすい食材を選ぶ事や、生野菜や繊維質の野菜等の硬い野菜は皮や種を取り除く、繊維を断ち切る様に切る、肉や魚等加熱によって硬くなりやすい食材は硬い食感の原因となるタンパク質を分解する酵素を含む漬けダレに漬け込んでから調理をするといった工夫をする事で高齢者にも食べやすい食感に仕上がります。

・高齢者にも食べやすい形態にするための調理の工夫(食材別)

主な食材 調理の工夫
硬い野菜 生野菜、皮がある野菜(胡瓜、茄子、トマト等) ・火を通す
・皮や種を取り除く
繊維が長い野菜 ごぼう、ふき、セロリ等 繊維を断ち切る様に薄く切る
根菜 人参、大根 ・隠し包丁を入れて蒸す、煮る
・芋、かぼちゃ等は皮をむいて潰す
葉物野菜 ほうれん草等 葉先の部分を選んで長めに茹でる、煮る
肉、魚 麹、パイン、キウイ等酵素を含む漬けダレに漬け込む

高齢者向け作り置きメニューは、ご飯がすすむ味付けにする

この後にもお伝えしますが、高齢者は活動性や消化・吸収機能の低下により食事量が減少しがちです。

特にご飯等の主食を残しがちになると、エネルギー不足に直結し、栄養状態が低下する一因となります。しかし、食事の用意に時間があまりかけられない時でもしっかり目に味付けしたご飯がすすむ作り置きメニューがあったらどうでしょうか。

ご飯のお供がすぐ出せるのは心強いものです。しっかり目の味付けにする事で日持ちもしやすくなり、作り置きに向くという利点もあります。塩分が気になるという場合は、例えば当日作ったお浸しを醤油ではなく鰹節で和えるといった減塩のコツをあわせて取り入れるのもおすすめです。

高齢者向け作り置きメニューは、一品で多くの栄養が摂れるメニューがベスト

前項でもお伝えした様に、高齢者は食事量が減少しやすく、健康のためとは言っても多くの品数を食べる事が難しくなります。そこで起こりやすいのが野菜類や肉、魚等タンパク源の不足です。

野菜類が不足する事でビタミンやミネラル、食物繊維の摂取量が減ると、身体の不調に繋がりやすく、栄養状態も低下する悪循環を生み出す恐れがあります。

この様な理由から、高齢者向けの作り置きメニューは一品で主食、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)、副菜(野菜、きのこ、海藻等)を兼ねるメニューや、野菜だけではなくタンパク源もあわせて使用したメニュー等、一品でも多くの栄養が摂れるものがおすすめです。

一品で多くの栄養を兼ねる作り置きメニューを取り入れる事で、いつもの献立も栄養バランスが整いやすくなります。

高齢者向けの簡単作り置きメニュー

ここからは、高齢者向けの作り置きメニューを少しだけご紹介致します。全てのメニューが一品でも多くの栄養を含む一品です。

他のご家族も美味しく食べられるメニューなので、是非家族分の作り置きとしてもご活用下さい。

作り置きレシピについてはこちらの記事でもご紹介しています。

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そうめんチャンプルー

単品では野菜やタンパク質が不足しがちなそうめんですが、チャンプルーにする事で栄養価がアップします。主食としても、おかずとしても活躍する一品です。

<材料 (1人分)>
・そうめん(乾)1束(茹でる)
・豚挽肉 40g
・人参 10g(短冊切り)
・キャベツ40g(短冊切り)
・ごま油 小匙1
・めんつゆ 大匙1
・鰹節 お好みで

<作り方>
1人参とキャベツは濡れたキッチンペーパーに包み、600Wのレンジで30秒加熱しておく。
2.フライパンにごま油を熱し、豚挽肉を炒める。
3.②に①とそうめんを加えて炒め、めんつゆで味付けする。

(1人分)約450kcal タンパク質18g 塩分 1.1g

ブリと野菜のマリネ

マリネ液に漬け込む事で味がよく馴染み、作り置きのメリットを活かした一品です。

タンパク質と野菜が共に摂れ、優しい酸味で食欲をそそります。

ブリと野菜のマリネ

<材料 (2食分)>
・ブリ 2切れ
・小麦粉 小匙2
・玉ねぎ 1/4玉(繊維に垂直に薄切り)
・トマト 小1個(湯むきして種を取り、さいの目切り)
・オリーブオイル 大匙1
・マリネ液
・オリーブオイル、ポン酢 各大匙3 砂糖 小匙1 塩 少々◆(合わせる)

<作り方>
1.ブリは食べやすい大きさに切り、洗ってキッチンペーパーに包み水気を切る。
2.①に小麦粉をまぶす。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、②の両面を焼く。
4.玉ねぎはふんわりとラップをかけ、600Wのレンジで1分加熱する。
5.容器に◆、トマト、③、④を加えて漬け込む。

(1人分)約370kcal タンパク質18.8g 塩分1.1g

かぼちゃのそぼろ煮

かぼちゃは皮を取り除く事でぐっと食べやすくなります。挽肉を加える事でタンパク質も摂れます。

かぼちゃそぼろ煮

<材料 (3人分)>
・かぼちゃ(皮むき) 300g
・鶏挽肉 100g
・生姜チューブ 2cm
・酒、醤油、砂糖 各小匙2
・片栗粉 小匙1
・塩 少々
・油 小匙1

<作り方>
1.かぼちゃは食べやすい大きさに切る。
2.フライパンに油を熱し、鶏挽肉と生姜を炒める。
3.②に①を加え、かぼちゃが浸るくらいの水を加えて中火にかける。
4.アクが出てきたら取り除き、酒、砂糖を加える。
5.煮汁が3分の1になったら塩、醤油を加え、煮汁を片栗粉に加えて溶き、回し入れてとろみを付ける。

(1人分)約160kcal タンパク質8.5g 塩分0.9g

冷凍庫にストックしておける高者向け宅配弁当も便利!

冷凍庫にストックしておける高者向け宅配弁当も便利!

ここまでは高齢者向けの作り置きメニューを手作りで用意する事を前提に、メリットや調理の工夫についてお伝えしてきました。

しかし、更に時短を叶える便利なサービスとして、必要な時にすぐ食べられ、冷凍庫にストックしておける高齢者向け宅配弁当サービスについておすすめします。

近年高齢者向け宅配弁当サービスは様々な会社によって展開されています。

高齢者向け宅配弁当のメニューは軟らかくて食べやすいだけではなく全て栄養価計算済みで、カロリーや塩分がコントロールされているラインナップもあるので持病がある人等も安心して利用ができます。

衛生管理を徹底した工場で製造され、冷凍保存が可能なので衛生面も安心感があり、冷蔵保存のものと比較して美味しく食べられる期間が長いのも嬉しいポイントです。

高齢者向けの作り置きメニューのコツを押さえて、美味しく健康に!

作り置きメニューを活用する事で、当日の調理時間の短縮やおかずのバリエーションを増やす、更には美味しさもアップするというメリットが多くあります。

高齢者の食事に関しても、作り置きをする際に軟らかく食べやすい食材を選ぶ事や、栄養のバランスに配慮する事で噛む力や飲み込む力が弱くなったり、食が細くなる事が多い高齢者にも食べやすく、栄養も摂りやすいメニューとして活用する事ができます。

高齢者の食事における作り置きメニューの具体的なポイントは、軟らかく食べやすい食感に仕上げるために生野菜は火を通す、皮や種を取り除く、繊維質の野菜は切り方を工夫する、加熱によって硬くなりやすい肉や魚は酵素を含む漬けダレに漬け込むといった方法があります。

また、高齢者は食が細くなりやすく、主食がすすむしっかり目の味付けや、一品でも野菜やタンパク源となる食品が合わせて摂れるメニューにするといった工夫をする事で食事量の減少を防ぐ事に繋がったり、作り置きメニューを当日の献立に組み合わせる事で、栄養のバランスを摂りやすくなります。

また、最近人気の高齢者向け宅配弁当サービスは、栄養価計算がされバランスも良いおかずが冷凍保存でき便利です。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士