高齢者に喜ばれる、懐かしいお菓子をご紹介!健康面のメリットも!?

高齢者と会話をしていると、当時の食事の事を話してくれる方も多くいます。

その中でも、子供の頃に食べたお菓子については、とりわけ懐かしそうにいきいきと話してくれるものです。

高齢者が子供の頃に食べていた懐かしいお菓子は、現代では購入が難しいものもあり、提供ができた際にはとても喜ばれます。

また、昔ながらのお菓子は野菜や豆類等の食材を使用したり、バターや加工油脂等が手に入りにくい時代であった事もあり脂質が少なめである等身体に優しいといったメリットもあります。

今回本記事では懐かしいお菓子における健康面のメリットや自宅でも簡単に作る事ができる懐かしいお菓子をご紹介します。

懐かしいお菓子について知る事ができれば、きっと家族みんなで楽しみたくなりますよ。

高齢者における「懐かしいお菓子」健康面のメリット3選

高齢者における「懐かしいお菓子」健康面のメリット3選

冒頭でも触れた様に、懐かしいお菓子は野菜や豆類等の食材を使用したものが多い事で食物繊維やタンパク質が豊富である事や脂質が少なめであるといった身体に優しいといった特徴があります。

また、材料や作り方がシンプルで手作りもしやすいのも嬉しいポイントです。本章では、これらの特徴を踏まえ、懐かしいお菓子における健康面のメリットについてお伝えします。

不足しがちな食物繊維やタンパク質を補える

高齢者が子供の頃に食べた懐かしいお菓子の中には、さつまいもやかぼちゃといった野菜や、小豆や金時豆、きなこといった豆類を使用しているものも多くあります。

これらの食材は食物繊維を豊富に含み、きなこ等の大豆製品に関してはタンパク質も豊富です。

高齢になると食が細くなり食事量が減ってしまう人も多く、それに伴って食物繊維やタンパク質の摂取量が減ってしまい、便が排泄しにくくなったり、タンパク質不足によって栄養状態の低下に繋がる事もあります。

そんな時に食物繊維やタンパク質が豊富な懐かしいお菓子を間食にする事で、食事で不足しがちな食物繊維やタンパク質を補う事ができ、高齢者の健康維持にも役立ちます。

脂質が少なめでお腹に優しい

高齢者が子供の頃には、バターや生クリーム等の油脂類はまだまだ手に入りにくかった時代です。

そのため、その頃日常で食べられていたお菓子も、現代で市販されているものと比較して脂質が控えめなものが一般的でした。

また、高齢になると一般的な成人よりも食べ物を消化する機能が低下する傾向にあるため、現代で市販されているバターや生クリーム、チョコレート等をふんだんに使った洋菓子等は消化不良を起こしやすく、胃腸の不快な症状を起こしやすいため食事の時間になっても食欲が湧かないといった事も起こりがちです。

その点、昔ながらの懐かしいお菓子は脂質が控えめであるため、食べ物を消化する機能が低下しがちな高齢者のお腹にも優しく、次の食事にも影響しにくいというメリットがあります。

手作りもしやすいので心身の活性化に繋がる

昔の家庭で食べられていた懐かしいお菓子は材料がシンプルで作り方の工程が少ないものも多くあります。

また、高齢者自身が兄弟や子供に手作りしたという経験を持つ人もいます。

そのため、お菓子を手作りする場合にも高齢者にとっては現代のお菓子よりも馴染みがあり、手作りがしやすいという特徴もあります。

お菓子作りや調理は工程を確認したり手先を使って作業をする他、周囲の人との会話も弾みやすいため心身の活性化に繋がる事が分かっており、高齢者施設ではスタッフが高齢者をサポートしながらおやつを作る「おやつレク」が行われる事もあります。

懐かしいお菓子は家庭にある材料や調理器具でも簡単に作れるものが多いため、自宅介護においても高齢者と一緒に手作りしやすく、心身の活性化に繋げる事がでいるというメリットがあります。

高齢者に喜ばれる、懐かしいお菓子あれこれ

高齢者に喜ばれる、懐かしいお菓子あれこれ

前章では、懐かしいお菓子における健康面のメリットについてお伝えしました。

しかし、懐かしいお菓子は、私たちにとってあまり馴染みがないものもあります。

本章では、野菜や豆類等を使用したものや脂質が控えめであるといった様な前章でお伝えした様な健康面のメリットもある懐かしいお菓子について、具体的にご紹介します。

食物繊維が豊富!さつまいもやかぼちゃを使ったお菓子

食物繊維が豊富なさつまいもやかぼちゃを使ったお菓子は、健康面のメリットもある懐かしいお菓子の代表格です。

具体的には、さつまいもやかぼちゃを蒸して皮を剥き、適宜砂糖や牛乳を加えて滑らかにして成形する茶巾や、蒸してサイコロ状にしたさつまいもやかぼちゃを、後にご紹介する蒸しパンの生地に混ぜ込んで使用する事もできます。

さつまいもやかぼちゃの茶巾は口溶けが良く、牛乳を加える事でパサつきも抑えられるので噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者にも食べやすい形態ですが、一度に多くの量を口に含むとむせてしまう事もあり危険なので、フォーク等で分けながら食べる様にしましょう。

 

さつまいもやかぼちゃを混ぜ込んだ蒸しパンは、茶巾と比較すると水分が少なめである他、混ぜ込んださつまいもやかぼちゃが口の中でばらける事もあるため、普段から食べ物や飲み物の飲み込みに不安がある場合は避けましょう。

さつまいもの茶巾

食物繊維が豊富!さつまいもやかぼちゃを使ったお菓子
材料(5個分)
  • さつまいも 小 1本
  • 牛乳 大匙2
  • 砂糖 お好みで
作り方
  1. さつまいもは蒸して皮をむく。
  2. フードプロセッサーに①と牛乳、砂糖を加えて滑らかになるまで攪拌する。
  3. ②を5等分し、ラップで包んで茶巾型に成形する。

プリンに比べて脂質が少なく、タンパク質も摂れる!牛乳寒天

 

前章ではきなこ等の豆類を使ったお菓子はタンパク質が豊富であるとお伝えしましたが、牛乳等の乳製品を使ったお菓子もタンパク質を豊富に含み、不足しがちなタンパク質の補給に役立ちます。

乳製品を使った懐かしいお菓子でおすすめなのが、牛乳寒天です。牛乳寒天はプリンやババロア等同じく乳製品を使った洋菓子よりも脂質が少ないためお腹に優しい他、牛乳の他に好みのフルーツ等を加える事で見栄えも良くなり、好きな形で固めたり切り分けたりする事が可能なので手作りをする過程を楽しむ事ができます。

ただし、寒天は一見軟らかいイメージがありますが、舌で潰すと口の中でばらけやすくむせやすいという難点があります。

そのため、普段から食べ物を飲み込むまで時間がかかる等、口の中で食べ物をまとめ、飲み込む力が低下しているという場合には、寒天の代わりにゼラチンで牛乳を固める「牛乳ゼリー」が口溶けが良くおすすめです。

また、飲み込みに不安がある場合にはフルーツはソースで代用するか、ミキサーにかけて牛乳と合わせ、均一な食感にする事でむせこみを防ぐ事ができます。

牛乳ゼリー(4〜5人分)

プリンに比べて脂質が少なく、タンパク質も摂れる!牛乳寒天
材料
  • 牛乳 250ml
  • グラニュー糖 大匙1
  • みかん等の缶詰 適量(必要に応じてミキサーにかけて滑らかにする)
  • 粉ゼラチン 5g
  • 熱湯 50ml
作り方
  1. 粉ゼラチンにお湯を加え、ふやかしておく。
  2. 鍋に牛乳、グラニュー糖、①を加えて煮溶かす。
  3. 容器に缶詰と②を流し込み、冷蔵庫で固める。

工夫次第でアレンジの幅が広く、手作りが楽しい!蒸しパン

 

懐かしいお菓子としても馴染み深い蒸しパンは、生地に混ぜ込む具材によってアレンジの幅が広く手作りが楽しい事やエネルギー源である小麦粉を使っているので軽食としてエネルギー補給に適するといったメリットがあります。

例えば、生地にココアやチーズを混ぜ込む事で洋菓子の様な感覚を楽しむ事ができますし、りんごや栗等季節の果物や食材を混ぜ込む事で季節感を楽しむ事ができます。

そのため、どの様な材料を使うか考える工程から高齢者との会話を引き出しやすく、出来上がりの見た目や味について想像を膨らませる事で脳の活性化にも繋がります。

ただし、蒸しパンは水分が少なくパサつきやすく、唾液の分泌量が低下しがちな高齢者にとっては食べにくい事もあるため、食べる際にはお茶や牛乳等の飲み物で口を潤しながら食べるのがおすすめです。

歯が無い場合や飲み込みに不安がある場合には、出来上がった蒸しパンをちぎって牛乳に浸し、軽くラップをしてレンジで加熱してパン粥風にする事でよりスムーズに飲み込みやすくなります。

この場合は食感を均一にするために、固形の具材は混ぜ込まない様に注意が必要です。

りんごの蒸しパン

工夫次第でアレンジの幅が広く、手作りが楽しい!蒸しパン
材料(5個分)
  • ホットケーキミックス 150g
  • 牛乳 130ml
  • サラダ油 大匙1
  • りんご 1/4個(皮をむいていちょう切りにする)
作り方
  1. りんごは耐熱容器に入れ、600Wのレンジで2分加熱する。
  2. ホットケーキミックス、牛乳、サラダ油を混ぜ、①を加える。
  3. 容器の7分目まで②を流し込み、竹串に生地が付着しないようになるまで蒸し器で蒸す。

高齢者が喜ぶ懐かしいお菓子は健康面のメリットもたくさん!家族で楽しもう

昔ながらの懐かしいお菓子は使用されている食材から、不足しがちな食物繊維やタンパク質が補える、脂質が控えめでお腹に優しいといった健康面のメリットがあります。

手作りをする際も作り方がシンプルであるため高齢者も調理に参加しやすく、工程を確認したり手先を動かす事で心身の活性化にも繋がります。

具体的には、食物繊維が豊富なかぼちゃやさつまいもを使ったお菓子、低脂質ながらタンパク質が補給できる牛乳寒天、エネルギー補給に適しアレンジも自在な蒸しパンは特におすすめです。

もちろん、これらは家族みんなで美味しく楽しめるので、自宅介護においても調理の段階から高齢者をサポートしながら、完成した懐かしいお菓子を家族みんなで楽しんではいかがでしょうか。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士