高齢者向けのケーキやスイーツのおすすめは??おすすめポイントと共にご紹介!

高齢者施設や病院等で高齢者向けに食事についてのアンケートを行い、その結果を見ると「提供されて嬉しかったメニュー」「食べてみたいメニュー」の中にケーキやプリン、アイスクリーム等のスイーツがランクインしており、高齢者にもスイーツが喜ばれている事が分かります。

また、ケーキをはじめとしたスイーツの原料には小麦粉や卵、乳製品等が使用されているため少量でも栄養価が高く、口溶けも良いため嗜好を満たす他にも噛む力や飲み込む力が弱くなったり食が細くなりがちな高齢者の栄養補助にも適しているという側面もあります。

高齢者にとって具体的にどのようなスイーツがおすすめなのかは身体状況によっても異なり、噛む力や飲み込む力が弱くなっている場合には口溶けや喉越しが良いもの、食が細くなっている場合には乳製品や卵といった栄養価の高い食材を使用したスイーツ選びが必要です。

そこで今回は、高齢者向けのスイーツのおすすめや、身体状況別にスイーツを選ぶヒントにもなるおすすめポイントをお伝えします。

自宅介護における食卓の彩りや高齢者の健康増進に是非お役立て下さい。

 

高齢者向けのおすすめケーキやスイーツとそのポイント

高齢者向けのおすすめケーキやスイーツとそのポイント

ケーキをはじめとしたスイーツには多くの種類がありますが、高齢者には噛む力や飲み込む力が弱くなる、食が細くなる、便通が悪くなりやすいといった身体状況の変化が起こりやすくなります。

そのため、高齢者向けにスイーツを提供するのであれば、嗜好を満たすものの他に、これらの身体状況の変化もカバーできる口溶け、喉越しの良さや栄養価の高さも重視すべきポイントとなります。

本章では、高齢者向けのおすすめケーキやスイーツとそのポイントについてお伝えします。

口溶けの良いスポンジケーキは歯が弱くても食べやすいのでおすすめ!

高齢者にも人気のスイーツであるケーキは、スポンジケーキは口溶けが良く歯が弱くて硬いものが食べにくい高齢者にもおすすめのスイーツです。

しかしスポンジケーキ単体では唾液の分泌量が減少しがちな高齢者にとっては口の中でパサつきを感じ、「むせ」に繋がってしまう事もあります。

そのため、高齢者にケーキを選ぶ際はスポンジケーキにクリームでデコレーションされているものや、ムースやプリンと重なっているカップデザート等であればパサつきが抑えられるのでおすすめです。

プリンやババロアは飲み込みやすく栄養価が高いのでおすすめ!

高齢になると食べ物を噛む力や飲み込む力が弱くなり、硬いものは噛む事ができず、お茶や汁物等のさらさらとした水分はむせてしまうといった事が起こりやすくなります。

その様な場合は、おやつに関してもどの様なものであれば安全に食べられるのか悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

一般的にゼリーやプリン等は喉越しも良く、歯が弱い、飲み込みに不安がある高齢者でも安全に食べられるスイーツとして高齢者施設や病院でも提供されています。

しかし食が細くなりがちな高齢者にスイーツを選ぶ際は「食べやすさ」の他、栄養面をサポートできるといった点も加味して選択する事も大切です。

ゼリーとプリンの共通点は舌触りの滑らかさと喉越しの良さですが、ゼリーは果汁とゼラチンを使用したものが多いのに対して、プリンは牛乳や卵といったタンパク質が豊富な食材が使用され、ゼリーと比較してカロリーやタンパク質の補給ができるという利点があります。

そのため、舌触りや喉越しの良いスイーツで比較すると、ゼリーよりも栄養価の高いプリンやババロアはおすすめと言えます。

野菜や小豆、きなこを使ったスイーツは食物繊維が豊富でおすすめ!

前項でお伝えした様に、高齢になると硬いものが食べにくくなったり、食が細くなりやすくなります。

それに伴い、野菜の摂取不足や食事の全体量が減少する事によって不足しやすいのが「食物繊維」です。

そして食物繊維が不足する事により起こりやすいのが便通のトラブル。

食物繊維を補う手段としておすすめなのがおやつでの食物繊維摂取です。

さつまいもやかぼちゃ等の野菜、小豆や黒豆等の豆類、きなこを使用したスイーツは通常のスイーツと比較して食物繊維が豊富です。

これらの食材を使用したお菓子は和菓子のイメージが強いかもしれませんが、さつまいもやかぼちゃのモンブランや小豆と生クリームを挟んだどら焼き、きなこを使用したプリン等、近年では洋風のスイーツに仕上げられているものも多く、選ぶ楽しさも味わう事ができます。

高齢者向けのケーキやスイーツ、おすすめポイントはこう活かす!

高齢者向けのケーキやスイーツ、おすすめポイントはこう活かす!

前章では高齢者向けのおすすめケーキやスイーツとそのポイントについてお伝えしました。

しかし実際にスイーツによって高齢者を楽しませ、健康の維持・増進に活用していくためにはスイーツを提供するシチュエーションや身体状況に適したスイーツ選びが重要になります。

本章では、高齢者向けのケーキやスイーツのおすすめポイントを最大限に活用するための具体例をお伝えします。

スポンジ生地を使ったケーキで年間行事に特別感を添えよう!

口溶けが良く、高齢者にも食べやすいスポンジ生地を使ったケーキは普段のおやつにはもちろん、誕生日やクリスマス等の行事に特別感を添えてくれる存在でもあります。

そのため、普段は硬いものが食べられず、例えばクリスマスであればローストチキン等の行事にちなんだ食事を食べる事が難しい場合も、ケーキで特別感を演出する事で高齢者も誕生日や年間行事を楽しむ事ができるのです。

また、スポンジ生地を使ったケーキは市販されているものでもチョコレート味や抹茶味等の味があり、お正月には抹茶味のスポンジを使ったケーキで和風のスイーツを楽しむのも良いものです。

ただし、普段からムース食等を食べていて、固形物を食べるのが難しい場合にはスポンジケーキはスムーズに飲み込めず、喉に詰まらせてしまう可能性もあるため注意が必要です。

その場合は事項でご紹介するプリンやババロアをカップやケーキ型に流し込んで固め、ホイップクリームでデコレーションする事で飲み込みに不安がある場合にも安全な形態となり、特別感も演出する事ができます。

プリンやババロアは食が細くなった高齢者の栄養補助にも活用できる!

前章では食べ物を飲み込む力が弱くなった高齢者にとってもプリンやババロアは安心して食べられるスイーツである事をお伝えしました。

その喉越しの良さは体調不良時や加齢により食が細くなっている場合にも口にしやすいという一面もあります。

そのため、卵や乳製品を使用し栄養価も高いプリンやババロアは高齢者の栄養補助にも活用できます。

また、一般的に市販されているプリンやババロアでも栄養補助が可能ですが、ドラッグストアーやインターネット通販では一般的なものよりも容量が少なくてもカロリーやタンパク質が効率的に補給できる栄養補助目的のプリンやムースも販売されています。

栄養補助食品として販売されているものは効率的に栄養補助ができる他、冷凍保存や常温保存で長期保存が可能であるというメリットもあるため、普段から食事を残しがちだったり、体調を崩すと食事量が減ってしまうという場合には常備しておくと安心できる存在です。

市販品と栄養補助食品のプリンの成分比較

カロリー タンパク質
一般的に市販されているプリン 約80g 約3.5g
栄養補助食品のプリン  約100kcal 約6g

お腹の調子が気になる場合は、野菜や小豆、きなこのスイーツですっきり!

前章でお伝えした様に、さつまいもやかぼちゃ等の野菜、小豆やきなこを使用したスイーツは食物繊維が豊富に含まれているため、お腹がすっきりしない、そんな時にはとてもおすすめのスイーツです。

しかし、難点はスイートポテトや餡子等それらを使ったスイーツは粘度が高く、飲み込みに不安がある場合には喉に詰まってしまったり、口の中に張り付いてうまく飲み込めないといった事もあります。

飲み込みに不安がある人にさつまいもやかぼちゃ、小豆を使用したスイーツを提供する場合は、かぼちゃやさつまいもは加熱して潰した後、牛乳やバターを加えて滑らかなピューレ状にしたり、餡子はこしあんを使用し、牛乳、ゼラチンと合わせてババロア風にすると良いでしょう。

特に、同じく食物繊維が豊富なきなこは粉っぽいため、飲み込みに不安がある場合はアイスクリームと混ぜて食べる等の工夫が必要です。

高齢者向けのケーキやスイーツは、長所を知れば自宅介護の大きな味方に!

高齢者施設や病院での嗜好調査においても、ケーキ等のスイーツは高齢者にも喜ばれている事がわかります。

特に、口溶けの良いスポンジケーキ、喉越しが良く栄養価が高いプリンやババロア、食物繊維が豊富なかぼちゃやさつまいも、小豆やきなこを使用したスイーツは高齢者におすすめなスイーツです。

スポンジ生地を使用したケーキはその口溶けの良さから、硬いものが食べられない高齢者も誕生日やクリスマス等の年間行事を楽しむ事ができます。

喉越しが良く栄養価が高いプリンやババロアは体調不良時や食が細くなり食事量が減ってしまった時の栄養補助に適しています。

かぼちゃやさつまいも、小豆やきなこを使用したスイーツはお腹がすっきりしない時におすすめですが、粘度が高い、粉っぽいといった高齢者にとっては飲み込みにくい側面もあります。

そのため、かぼちゃやさつまいもはピューレ状にする、餡子はこしあんを使いババロア風にする、きなこはアイスクリームと混ぜて食べる等といった飲み込みやすくする工夫も必要です。

この様に、高齢者に向けたケーキやスイーツはその長所やおすすめの状況を知る事で高齢者の喜びや健康維持、増進に繋がり、自宅介護の大きな味方となります。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士