高齢者こそ高まる間食の必要性!その理由とおすすめな間食とは?

間食は食事と食事の間に軽めの食事やおやつを食べる事を指します。

間食はその内容や食べ方によっては太ってしまうといった事もあるため、私のこれまでの経験上では特に健康志向が高い人程敬遠されがちであるという傾向があります。

しかし、間食の本来の役割には不足しがちなエネルギーを補ったり、家族や仲間とのだんらんの場を設けるといった事があり、特に食が細くなり食事量が少なくなったり、家に長くいる事で他者との会話が少なくなりがちな高齢者こそ健康を維持・増進するために必要性が高いものと言えます。

今回本記事では高齢者に間食が必要なその理由とあわせ、高齢者におすすめな間食はどの様なものか、根拠とともにお伝えします。毎日のおやつの参考にも、是非ご覧下さい。

高齢者こそ間食が必要なその理由

高齢者こそ間食が必要なその理由

高齢になると食が細くなる、水分摂取量が減る、他者との会話が減るといった状況に陥りやすくなります。

しかし、間食を取り入れる事で、この様な状況を改善できる可能性も大いにあるのです。

ここでは、高齢者や介護する人にこそ知って欲しい、高齢者に間食が必要なその理由についてお伝えします。

不足しがちなエネルギーを補う事ができる

冒頭でもお伝えした様に、本来間食には3食で不足するエネルギーやを補うといった目的があります。

高齢になると活動量の低下や食べ物を消化する機能が低下する事により食が細くなりやすく、3食の食事だけでは必要なエネルギーを摂る事が難しくなります。

必要なエネルギーに対して摂取するエネルギーが不足している状態か続くと、体脂肪や筋肉の減少による体重減少が起こり、全身的な栄養状態の低下にも繋がるため対策が必要です。

この様な場合には、一食の食事量の確保が難しくても間食を摂る事で不足しがちなエネルギーを補う事ができます。

また、間食の内容によっては高齢者にとってエネルギーと同様に不足しがちなタンパク質を補う事もできます。

不足しがちな食物繊維を補う事ができる

食事量が少なくなる事で不足しやすいのはエネルギーだけではありません。

一般的にお腹の調子を調える働きがある事で知られる食物繊維も食事量が減る事で不足しやすいものの一つです。

その理由は食物繊維は野菜や海藻だけではなく主食となる米やタンパク質源にもなる大豆製品といった植物性のありとあらゆる食品に含まれ、食事量が減る事に伴って食物繊維を含む食品の摂取量が減ってしまうためです。

食物繊維が不足すると便秘の他、食後の血糖値が高くなりやすくなるといった事もあります。

この様な場合に食物繊維を多く含む食品を使用した間食を取り入れる事で、不足しがちな食物繊維を補う事ができます。

少なくなりがちな水分摂取の機会になる

高齢になると喉の渇きを感じにくくなる事で水分を自分から摂る機会が減ったり、食事量が減る事で食事からの水分摂取量が減る事で水分不足に陥りやすくなります。

また、トイレが近くなる等の排泄面の不安から、水分摂取を控えてしまいがちな高齢者も多くいます。

しかし、水分不足の程度によっては、ボーッとしがちになる等の脱水症状が見られる様になります。

脱水は生命活動に支障をきたし、命に関わる事もあるため、高齢者は特にこまめな水分摂取が必要です。

水分摂取の方法として、水やお茶等の水分だけを差し出すよりも、間食と一緒にお茶等を飲む事を促したり、水分を多く含む食品を間食として取り入れる事で水分摂取がしやすくなる場合も多くあります。

少なくなりがちな会話を促す

高齢になると足腰が弱くなるといった理由等で家の中にに閉じこもりがちになります。

また、家の中で過ごす時間が長くなると、毎日が単調に感じられる事も多くなります。

この様な事によって、自分以外の誰かと会話をする機会が減ってしまう高齢者は少なくありません。

最近では会話を含めた他者との交流が減少する事は認知機能の低下に繋がるといった報告もあり、高齢者の社会的交流の重要性が注目されています。

嗜好に合った間食や、家族や仲間と食卓を囲んで食べる間食は心を和ませ、会話が生まれやすい雰囲気を作ります。

高齢者におすすめな間食とは?

高齢者におすすめな間食とは?

毎日の間食を高齢者の健康を維持・増進するために役立てるには、間食の内容を工夫する事でより効果的になります。

ここでは、高齢者の心身の健康のために、栄養面だけではなく高齢者が楽しめるといった観点でもおすすめな間食についてお伝えします。

エネルギーとタンパク質が補える、乳製品や卵を使ったおやつ

間食の目的の一つとして食事だけでは不足しがちなエネルギーを補うといった事がありますが、前章でも少し触れた様に間食の内容によってはエネルギーだけではなくタンパク質も補う事ができます。

エネルギーとタンパク質が共に補える間食としておすすめなのが、プリンやアイスクリーム、カステラといった乳製品や卵を使ったおやつです。

乳製品や卵を使ったおやつは良質なタンパク質を含み、口当たりが良いものも多いため、高齢者も手軽にエネルギーとタンパク質を補給できます。

また、タンパク質を補給する方法として牛乳や豆乳と共に間食を摂る、といった方法もあります。

さつま芋、小豆、寒天等の食物繊維が豊富な食品を使ったおやつ

食事量の減少に伴い不足しがちになる食物繊維を補うには、食物繊維を豊富に含む食品を使ったおやつがおすすめです。

具体的には焼き芋やスイートポテト、芋羊羹等のさつま芋を使ったおやつや、小豆の皮を残したつぶあんを使ったおやつ、みつまめ等の寒天を使ったおやつ等があります。

さつま芋や小豆は便のカサを増やし軟らかくする不溶性食物繊維を多く含み、寒天は腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を緩やかにする水溶性食物繊維を多く含みます。

ゼリー等の口当たりが良く水分を多く含むおやつ

間食と共にお茶等を飲む事で水分摂取をする事ができますが、高齢になると飲み込む力が低下する事で水分をそのまま飲むとムセてしまうといった人も多くなります。

その様な場合には、ゼリー等の水分を多く含むおやつがおすすめです。ゼリー等は喉ごしも良く、飲み込む力が弱くなった高齢者も比較的安心して食べられる他、一品でエネルギー補給と水分補給を兼ねる事ができます。

高齢者と一緒に作る、手作りおやつ

高齢者施設等では高齢者自身がおやつを手作りする「おやつレク」といったレクリエーションを取り入れている施設も多くあります。

おやつレクでは、高齢者自身がおやつを手作りする事で、手先を動かし脳が活性化したり、おやつの出来映えが話題となり、仲間や職員との会話が促される事で会話が弾むといった効果が期待できます。

自宅介護においても、高齢者との会話を引き出すために手作りおやつは効果的です。

ご家族等のサポートの元でおやつを手作りし、できたおやつを囲みながら会話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

高齢者における間食の必要性を理解して、いつもの食生活に取り入れよう

間食は食事と食事の間に軽めの食事やおやつを食べる事を指します。

間食はその内容や食べ方によっては太ってしまうといった側面もあるため、健康志向が高い人程敬遠しがちであるという傾向があります。

しかし、間食は食が細くなり食事量が少なくなったり、家に長くいる事で他者との会話が少なくなりがちな高齢者の健康状態を維持・増進するために必要性が高いものです。

高齢者において間食が必要なその主な理由は、食事量が減る事で不足しがちなエネルギーや食物繊維を補う、水分摂取を促す、家族や仲間との会話を促すといった事があります。

また、高齢者の健康を維持・増進するためにおすすめな間食は、エネルギーと良質なタンパク質の双方が補える卵や乳製品を使ったおやつや、食物繊維が豊富なさつま芋や小豆、寒天等を使ったおやつ、水分を多く含むゼリー等が挙げられます。

また、高齢者が家族や仲間と一緒に作る手作りおやつは、活気を生み会話も促すといった理由でおすすめです。

高齢者にとっての間食には多くの役割があります。間食の必要性を理解し、いつもの食生活に取り入れましょう。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士