最近注目の栄養補助食品。高齢者が摂取する際の注意点と選び方は!?

最近、テレビCMでも様々な栄養補助食品が紹介され、店頭に並ぶ商品の種類も増えています。

高齢者は食が細くなりやすいため、栄養補助食品によって不足しがちな食事からの栄養量を補う事は高齢者の健康維持や栄養状態の低下を防ぐために効果的です。

しかし、栄養補助食品は少量でも多くのカロリーを補給できるものや、主にタンパク質を補給する目的のもの、ビタミン、ミネラルが補給できるもの等商品ごとに使用目的や形態が異なるため、高齢者の栄養補給に合った栄養補助食品を選ぶ事が大切です。

また、栄養補助食品を安全かつ効果的に使用するためには、摂取する上で注意したいポイントもあります。

今回本記事では、高齢者が栄養補助食品を摂取する際の注意点や、高齢者の栄養補給に適した、おすすめの栄養補助食品の選び方に、ついてお伝えします。

高齢者が栄養補助食品を使用する際の主な注意点4つ

高齢者が栄養補助食品を使用する際の主な注意点4つ

高齢者は持病の有無や飲み込む力の状況等、身体状況の個人差が大きいという特徴があります。

そのため、栄養補助食品を安全かつ効果的に使用するためには、使用する上で注意したいポイントがあります。

ここでは、高齢者が栄養補助食品を使用する際の主な注意点についてお伝えします。

使用上の注意や摂取量のめやすを守る

栄養補助食品は少量でも栄養価が高く、多量に摂取する事で糖質やタンパク質等の摂りすぎに繋がったり、下痢等の腹部症状が起こる事もあります。

そのため、栄養補助食品を使用する際には製品のパッケージに記載されている使用上の注意や摂取量のめやすをよく確認しましょう。

一般的に、食事と合わせて1日2パック程度までの摂取量が勧められている製品が多く販売されています。

持病がある場合は主治医に相談してから購入する

高齢になると、持病がある人の割合は増加します。持病がある場合は、栄養補助食品を含む普段の食事の内容が、病気の経過そのものや薬の効果に影響を及ぼす事もあります。

そのため、持病がある場合は栄養補助食品の使用については主治医に相談が必要です。

また、病気によっては血糖値を上げにくい組成のものや、タンパク質量を抑えたもの等、栄養補助食品の選び方に配慮が必要もあるため、かかりつけの医療機関の管理栄養士に相談するのも良いでしょう。

嚥下機能に合った形態のものを選ぶ

高齢になると飲み込む力が弱くなり、水分でムセてしまうといった人も多くいます。

その様な場合は、ドリンクタイプの栄養補助食品も同様にムセやすく、命にも関わる誤嚥性肺炎の原因にもなり得ます。

そのため、日頃から水分でムセやすい、飲み込みに不安があるといった場合にはゼリータイプの栄養補助食品を選ぶ等、その人の嚥下機能に合った形態の栄養補助食品を選びましょう。

また、ドリンクタイプの栄養補助食品をコップ等にあけ、トロミ剤を加えて摂取する事も可能ですが、細菌の繁殖による食中毒を防ぐためにも開封した栄養補助食品は冷蔵保存し、24時間以内に飲み切りましょう。

開封後は冷蔵保存し、24時間以内に飲み切る、食べ切る

食が細い高齢者の場合は、1食分の栄養補助食品を1度に飲み切ったり、食べ切る事が難しい場合も多くあります。

しかし、開封した栄養補助食品は時間の経過と共に細菌が繁殖するため、食中毒の原因となる事もあります。

また、抵抗力が低下した高齢者は食中毒を起こしやすく、重症化もしやすいため衛生管理をしっかり行う事が必要です。

栄養補助食品を1度に摂取するのが難しい場合は、開封したものは常温保存せずに冷蔵保存し、24時間以内に摂取し終える様にしましょう。

高齢者におすすめな栄養補助食品の選び方

高齢者におすすめな栄養補助食品の選び方

栄養補助食品は1パックあたりの栄養量や成分組成、ドリンクタイプやゼリータイプ等形態も様々です。

栄養補助食品を高齢者の健康維持や栄養状態の低下に役立てるには、高齢者の栄養補給に適した栄養補助食品を選ぶ事が大切です。

ここでは、高齢者の栄養補給におすすめの栄養補助食品の選び方についてお伝えします。

少量・高カロリータイプがおすすめ

栄養補助食品は各メーカーが多くの製品を展開しており、その容量も様々です。特に、カタログ通販やインターネット通販では多数の製品が取り扱われているため、どの製品を選ぶべきか悩んでしまう人も多くいます。

例えば、同じ1パック200kcalでも、容量が200mlの製品と125mlの製品が販売されています。

この場合、本記事で取り上げている様な食事からの栄養を補う目的で使用するのであれば、200mlの容量よりは125mlの少量タイプの製品の方が食が細い高齢者でも飲み切りやすいと言えます。

高齢者が効果的に栄養を補うためには、125ml前後で200kcal程度のカロリーが補給できる、少量・高カロリータイプの製品がおすすめです。

持病や体質に考慮した組成のものを選ぶ

前章でお伝えした様に、高齢者の中には持病がある人も多く、一般的な栄養補助食品では血糖値のコントロールが難しかったり、タンパク質の摂取量が多くなってしまうといった場合があります。

また、一般的な栄養補助食品には乳成分を含むものが多くありますが、体質によっては乳成分に含まれる乳糖によってお腹がゴロゴロしてしまうといった人もいます。

しかし栄養補助食品の中には、血糖コントロールに配慮したものや、タンパク質量が控えめなもの、お腹がゴロゴロしにくい乳糖フリーの製品等があります。

持病がある場合は主治医に相談し、持病の症状に配慮したものや、体質に配慮した製品を選ぶ事で栄養補助食品での栄養補給がより安心に行えます。

飲み込みに不安がある場合はゼリータイプやムースタイプを

前章でもお伝えした通り、飲み込む力が弱くなった高齢者がドリンクタイプの栄養補助食品を誤嚥してしまうと、肺炎を起こし命に関わる事もあります。

飲み込みに不安がある場合はゼリータイプやムースタイプがおすすめです。ゼリータイプやムースタイプのものは口の中で広がりにくく、舌から喉にかけてゆっくりと落ちていくため、ドリンクタイプと比べてムセにくいといった特徴があります。

ゼリータイプやムースタイプの栄養補助食品は高齢者本人に試食してもらい、飲み込む際にムセないか確認してから使用しましょう。

また、試食の際や介助して栄養補助食品を食べてもらう際には、一口当たりの量が多すぎる事もムセに繋がるため、スプーンに対して山盛りにならない程度の量にするといった配慮が必要です。

数種類の味を試し、お気に入りの味を見つける

栄養補助食品を毎日摂取する場合、味が好みではなかったり、その味に飽きてしまう事で苦痛に繋がってしまう事もあります

栄養補助食品はある程度継続して摂取する事で栄養状態の維持、改善が期待できるため、継続して摂取できる様な工夫も必要です。

栄養補助食品はドラッグストアー等で販売されているものだけでも、ミルク味やバナナ味、コーヒー味やコーンスープ味等多くのバリエーションがあります。

例えば、普段甘いものを好む人であればミルク味やバナナ味、甘いものが苦手な場合はコーヒー味やコーンスープ味等、その人が好みそうな味を試食してもらい、お気に入りの味を数種類見つけておくのも良い方法です。

栄養補助食品の購入方法は?購入方法におけるは?

栄養補助食品の購入方法は?購入方法におけるは?

最近では栄養補助食品がスーパーやドラッグストアー、コンビニ等の店頭で市販されているのもよく目にしますが、店頭で購入する他にも介護食品等のカタログでの通販や、インターネット通販等で購入する事ができます。

カタログ通販の場合は入院していた医療機関や入所していた施設から帰宅する際に看護師や管理栄養士からカタログを紹介される事もあります。

店頭で購入する場合はラインナップは限られますが、1本から購入できるのでお試しで購入したい場合等手軽に購入できる事がメリットです。

カタログ通販やインターネット通販は製品のラインナップは多彩で使ってみたい製品か見つかりやすい事がメリットですが、販売単位がケース単位である場合が多い事や、電話やFAX、インターネットを利用して注文を行うため、高齢者のみの世帯では利用しにくいといったデメリットもあります。

栄養補助食品を購入する際は、購入する人や使用する人に合った方法を選ぶ様にしましょう。

栄養補助食品は高齢者の身体的特性や好みを考慮して選ぼう!

最近、店頭には様々な栄養補助食品が並ぶようになりました。特に高齢者は食が細くなりやすいため、栄養補助食品によって不足しがちな食事からの栄養量を補う事は高齢者の健康維持や栄養状態の低下を防ぐために効果的です。

栄養補助食品は少量でも多くのカロリーを補給できるタイプや、主にタンパク質を補給する目的のもの、ビタミン、ミネラルが補給できるもの等商品ごとに使用目的や形態が異なるため、高齢者の栄養補給に合った栄養補助食品を選ぶ事が大切です。

また、栄養補助食品を安全かつ効果的に使用するためには、摂取する上で注意したいポイントもあります。

高齢者が栄養補助食品を使用する上で注意したい事は、摂取量のめやすを守る事、持病がある場合は栄養補助食品の使用について主治医に相談してから購入する事、誤嚥性の肺炎を防ぐためにその人の嚥下機能に合った形態の製品を選ぶ事、細菌の繁殖を防ぐために開封した栄養補助食品は冷蔵保存し24時間以内に摂取し終える事等があります。

また、高齢者が安全かつ効果的に栄養補給をするためには、

少量で高カロリーなものを選ぶ、持病の症状やその人の体質に配慮した組成の栄養補助食品を選ぶ、飲み込みに不安がある場合は誤嚥しにくいゼリータイプやムースタイプのものを選ぶ、継続的に摂取しやすい様に好みの味を数種類揃えるといった事に配慮すると良いでしょう。

栄養補助食品の購入方法は店頭での購入、カタログ通販やインターネット通販等があります。

購入を希望する数や注文方法等、購入する人に合った方法を選びましょう。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士