端午の節句のおやつや食事、高齢者も楽しむには?調理のポイントもご紹介!

男の子の健やかな成長を願って行われる「端午の節句」。

高齢者にとってもお孫さんの健やかな成長を願う、楽しみな年中行事でもあります。

端午の節句である5月5日には、ご自宅でお祝いの食事や節句にちなんだおやつを食べる他、病院や高齢者施設でも節句にちなんだ行事食を提供し、節句をお祝いする事が多くあります。

端午の節句に食べられるもので代表的なのが、柏餅やちまき等のおやつや、縁起の良い鰹や鰤、筍といった食材です。

これらの食品はある程度の年齢の子供や、大人にとっては問題なく美味しく食べられます。

しかし、高齢者や小さな子供にとっては硬くて食べにくい、飲み込みにくいといった事も多くあります。

そのため、端午の節句を年代問わず家族みんなでお祝いするには、おやつや食事を誰でも食べやすくするひと工夫が必要です。

今回本記事では、高齢者や小さな子供でも美味しく食べられる、端午の節句のおやつや食事についてのポイントをお伝えします。

端午の節句に食べられるおやつや食事、高齢者が食べる際の注意点は!?

端午の節句に食べられるおやつや食事、高齢者が食べる際の注意点は!?

端午の節句に食べられる代表的な食べ物として、柏餅やちまき、鰹や鰤、筍等が挙げられます。

しかしこれらの食べ物は、高齢者や小さな子供にとっては「硬い」、「飲み込みにくい」といった食べにくい食感でもあります。

ここでは、端午の節句に食べられるおやつや食事について、高齢者が食べる際に注意したいポイントをお伝えします。

柏餅やちまきは喉に詰まらせやすい

端午の節句にちなんだおやつである柏餅やちまきは「子孫繁栄」「邪気払い」を願うものです。

しかし、柏餅もちまきも餅菓子であるため、高齢者や小さな子供にとっては口の中に張り付きやすく、喉に詰まらせやすいという注意点があります。

しかし、節句にちなんだおやつは行事食に更に彩りを添える存在でもあるので、調理法の工夫等により家族みんなで味わいたいものですね。

鰹や鰤等の魚は口の中でばらけやすい

端午の節句は男の子の健やかな成長を願う行事です。そのため、その日食べる食事には、「勝男」の語呂にかけた鰹や、出世魚である鰤が用いられます。

魚料理には様々な調理法がありますが、例えば焼き魚等の水分が少ない形態ではパサついてしまい、口の中でばらけやすくなってしまいます。

そのため、唾液の分泌が減少しがちな高齢者にとっては飲み込みにくく、誤嚥に繋がる事もあります。

しかし、魚は調理法によって家族みんなが食べやすい料理に仕上げる事が可能です。

筍は硬くて食べにくい

筍は「まっすぐ伸びる」その姿から、端午の節句には子供の健やかな成長を願って食べられる食材でもあります。

しかし、筍は食物繊維が多く、高齢者や小さな子供にとっては硬くて食べにくい部位もあります。

また、噛み砕く事が難しい事で、大きく切ったものを誤って喉に詰まらせてしまう危険性もあります。

筍は春を感じさせる食材でもあるので、家族みんなで楽しむためにも使う部位や切り方を工夫して使用しましょう。

端午の節句のおやつや食事、高齢者が楽しむためのポイントは!?

前章では端午の節句に食べられる代表的な食べ物について、高齢者が食べる際に注意したいポイントについてお伝えしました。

ここでは、家族みんなで端午の節句を楽しみながらお祝いするために知っておきたい、おやつや食事の工夫についてお伝えします。

餅は粘り気を抑える工夫をしたり、介護食用の餅を使用する

餅の粘り気により、柏餅やちまきが食べにくいといった場合には、デンプンを分解し、餅特有の粘り気を抑える市販の介護用食品を使用するという方法があります。

デンプンを分解してゼリー化する事で、見た目を保ったまま歯切れの良い餅やちまきに見立てたおやつができます。

柏の葉や笹の葉を添えて盛り付けをする事で、より端午の節句らしさを感じる事ができます。

このデンプンを分解する介護用食品は餅に限らず、口の中に張り付きやすいミキサー粥等も食べやすい食感に仕上げる事ができます。

普段の食形態によっては自宅に用意しておく事で汎用性も広がります。

また、最近は自宅で調整しなくても歯切れが良い介護食用の餅も販売されています。

手間をかけず安全に餅を楽しんでもらいたいといった場合は、この様な市販の介護食品も便利です。

スベラカーゼを使った餅ゼリー
(出典:フードケア株式会社 スベラカーゼを使った餅ゼリー)

魚が口の中でばらけやすい場合はあんをかけてまとまりやすくする

鰹や鰤に限らず、魚は焼いて調理をすると水分量が奪われ、パサつきがちになります。

魚を調理する際にパサつき抑え、高齢者にも食べやすく仕上げる工夫として、調理をする際に焼くのではなく蒸したり、その上ににあんをかけて口当たりを良くするといった方法があります。

あんをかける事で口の中でまとまり、食べやすくなる他、あんの具材に蟹や飾り麩等を入れる事で彩りを添える事もできます。

噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者向けの魚料理は、すり身にして蒸したり、身を刻むといった方法も多く使われます。

しかし、その多くは原型や風味が分かりにくく、食欲が湧きにくいといったデメリットもあります。

魚を原型のまま蒸し、あんをかける方法であれば、魚の種類も分かりやすく、食欲やお祝いの気持ちも増進するでしょう。

噛む力や飲み込む力の程度により、原型を残した食事の摂取が難しい場合にも、「これは鰹ですよ」「鰤ですよ」といったその魚の姿や味を想像できるような声がけによって美味しさを感じやすくなります。

蒸し魚のあんかけ

魚のあんかけ

【材料(4人分)】

  • 鰹または鰤 4切れ(皮は除く)
  • 塩 少々
  • 水 200ml
  • かに缶や麩、野菜等お好みの具材 適量
  • ほんだし 小匙2
  • 酒 大匙2
  • 薄口醤油 大匙2
  • 片栗粉 大匙2(倍量の水で溶く)

【作り方】

  1. 魚に塩をふりしばらく置き、蒸す。
  2. 小鍋に水を沸騰させ、具材を入れて野菜は軟らかくなるまで火を通す。
  3. 調味料を入れ再度沸騰させ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
  4. ①に③をかける。

筍は穂先を使うか、小さく薄く切る

端午の節句の行事食に使われる事が多い筍は、前章でもお伝えした様に部位によっては硬くて食べにくい食材でもあります。

しかし、筍は部位を選んだり切り方を変える事で高齢者や小さな子供でも食べやすく調理する事ができます。

その方法として、筍は根本の部分は硬いため、穂先の部分を使い、更に薄く短めに切るといった下処理の工夫をする事もできます。

また、薄く切った筍の穂先は茶碗蒸しに添えたり煮物にする等様々な使い方がありますが、筍ご飯を軟かめに炊く事で口の中でのまとまりも良くなります。

筍ご飯を始めとした炊き込みご飯は病院や高齢者施設の給食において人気のあるメニューでもあるため、普段の食事としても喜ばれます。

筍ご飯(軟かめ)

筍ご飯(軟かめ)

【材料(4人分)】

  • ゆで筍穂先 1本分
  • 人参、きのこ等お好みの具材
  • 米 2合分
  • 水 米の倍量
[調味料] ・醤油 小匙2
・白だし 大匙2
・酒、みりん 大匙2

【作り方】

  1. 筍の穂先部分は薄切りにし、長さを半分にする。
  2. 他の具材も薄く、小さめに切る。
  3. 米を研ぎ、炊飯器に水、具材、調味料を入れて炊く。

端午の節句のおやつや食事、少しの工夫で高齢者も楽しめる!

男の子の健やかな成長を願って行われる「端午の節句」は、高齢者にとってもお孫さんやお子さんの成長を願う、楽しみな年中行事でもあります。

端午の節句である5月5日には、ご自宅でお祝いの食事や節句にちなんだおやつを食べる他、多くの病院や高齢者施設でも節句にちなんだ行事食を提供し、節句をお祝いしています。

端午の節句に食べられるもので代表的なのが、柏餅やちまき等のおやつや、縁起の良い鰹や鰤、筍といった食材は、ある程度の年齢の子供や、大人にとっては問題なく美味しく食べられます。

しかし、高齢者や小さな子供にとっては硬くて食べにくい、飲み込みにくいといった食材でもあります。

そのため、端午の節句を年代問わず家族みんなでお祝いするには、おやつや食事を誰でも食べやすくするひと工夫が必要です。

まず、端午の節句に食べられるおやつや食事を高齢者が食べる座際の注意点は、柏餅やちまき等の餅を喉に詰まらせやすい事や、鰹や鰤等の魚は調理法によっては口の中でパサついてしまい食べにくい事、筍は部位によって硬くて食べにくく、大きさによっては誤嚥の危険性が高い事等が挙げられます。

この様な食材について、高齢者を含め家族みんなで美味しく安全に食べられる工夫として、柏餅やちまき等の餅は介護用食品を使用して歯切れの良いゼリーに加工する、魚は蒸して調理した上であんかけにして口当たりを良くする、筍は穂先を薄く短く切り、筍ご飯等の口の中でまとまりやすいメニューにするといった方法もあります。

この様な調理の工夫をする事で、高齢者はもちろん、小さな子供にとって食べやすい食事にも仕上がります。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士