高齢者も食べやすいおすすめのお菓子は?おやつに便利な市販のものをご紹介!

おやつは高齢者の食生活に彩りを与えます。特に手作りのおやつはその素朴さや、高齢者施設での「おやつレク」等で高齢者本人がおやつを手作りする事で活気が生まれるといったメリットがよく知られています。

高齢者にも馴染みがあるおやつには市販されているお菓子も多くありますが、そのメリットについては現時点でインターネット上でも多くは語られていません。

しかし、私が病院勤務をしてきた経験上、市販のお菓子のメリットも多くあります。

今回本記事では管理栄養士の私が考える市販のお菓子のメリットや、選び方のポイント、市販品の中で高齢者にも食べやすくおすすめしたいお菓子をお伝えします。

高齢のご家族が市販のお菓子を好むものの、問題はないか不安な方や、日々忙しい自宅介護の中でなかなか手作りのおやつを用意する事が難しいといった方にも嬉しい内容となっています。

市販品のお菓子と手作りのおやつ、両方のメリットを理解し、状況に応じて使い分けましょう。

市販のお菓子、高齢者や介護者にとってのメリットとは!?

市販のお菓子、高齢者や介護者にとってのメリットとは!?

市販のお菓子は手軽さや保存性が高い事が長所と言え、高齢者や介護者にとってメリットとなります。

ここでは、市販のお菓子が役立つシーン等も交えながら、メリットをお伝えします。

市販のお菓子は手軽に手に入るので、介護者の負担も軽減!

市販のお菓子と手作りのおやつの違いは、何といってもその手軽さにあります。

市販のお菓子なら、材料を揃えたり、調理器具を使用する事なく提供が可能です。

自宅介護をする介護者の多くは仕事や家事等とあわせて介護をしています。

そのため、3食の食事の他におやつを手作りで用意する事は容易ではありません。

そのため、下準備や調理の必要がない市販のお菓子は多忙な介護者にとって心強い存在となります。

市販のお菓子は保存が利くので、災害時の非常食としても便利!

市販のお菓子の特徴の一つとして、賞味期限が明確に記され、保存性が高いといった事が挙げられます。

保存性が高い事の利点は、災害時等の非常食として備蓄が可能である事です。

一例として、ゼリータイプの栄養補助食品は災害時にも栄養補給と水分補給を同時に行え便利です。

災害時はトイレの回数が増える事への抵抗感から、高齢者は特に水分摂取を控える傾向があり、その事が思わぬ健康被害に繋がる事もあります。

そのため、非常食には水分摂取ができるゼリーや、おやつの時間に合わせて水分摂取が促せる様なその人が食べ慣れた市販のお菓子を備えておくのがおすすめです。

食べ慣れた味のお菓子は、災害時の不安感を少し和らげる事にも役立つでしょう。

市販のお菓子は衛生的なので、体調不良時にも安心!

市販のお菓子は徹底した衛生管理のもとで製造、包装されているため、衛生的であるというメリットもあります。

高齢者は身体機能の低下により免疫が低下しやすい他、持病の治療や手術の後等にも免疫力が低下しやすく、衛生管理が不十分な食べ物を食べる事で食中毒を引き起こす事もあります。

食中毒による下痢や嘔吐、発熱等は高齢者の体力を奪い、栄養状態の低下にも繋がります。

そのため、体調が悪い時や病気の治療、手術の後等のおやつには衛生面に優れた市販のお菓子を取り入れる事で体調への配慮をする事もできます。

高齢者も安全に美味しく食べられる、市販のお菓子を選ぶポイント

高齢者も安全に美味しく食べられる、市販のお菓子を選ぶポイント

前章では、市販のお菓子が高齢者や介護者にとってどの様なメリットがあるのかについてお伝えしました。

しかし、噛む力や飲み込む力、手指の力等が弱くなった高齢者が安全に美味しく市販のお菓子を食べるためには、その人の身体機能に合わせたお菓子選びが大切です。

ここでは、高齢者も安全に美味しく食べられる、市販のお菓子を選ぶ際のポイントについてお伝えします。

市販のお菓子を選ぶポイント①噛む力や飲み込む力に相応しているか

高齢になると噛む力や飲み込む力が弱くなる事が多く、歯応えのあるお菓子や口の中でパサつくお菓子は食べにくく、誤嚥に繋がる事もあります。

噛む力や飲み込む力が弱くなっている場合には、硬い煎餅や豆菓子、口の中でパサつくクッキーやビスケット等は避けるのが安心です。

逆に、水分が多く口当たりが良いゼリーや水羊羹、口どけの良い赤ちゃん用煎餅や卵ボーロ等を試しに食べてもらい、問題なく咀嚼や飲み込みができている事を確認してから提供しましょう。

市販のお菓子を選ぶポイント②包装は開けやすいか

高齢者における身体機能の変化として、手指の力が弱くなる、視力が低下して手先が見えにくくなるといった事が多くあります。

そのため、市販のお菓子を食べる際に包装のフィルムが剥がしにくかったり、袋が小さく開けにくいといった事が高齢者にとってストレスとなり得ます。

高齢者が1人で食べられる市販のお菓子を選ぶ際には、紙で包装され手で切りやすいものを選んだり、袋の大きさが小さすぎないものを選ぶ事がポイントとなります。

包装がどうしても開けにくいといった場合は、開封は介護者が行い、お菓子は小皿に取り出すといった工夫も必要です。

市販のお菓子を選ぶポイント③賞味期限はある程度保持されるか

前章でもお伝えした様に、市販のお菓子は災害時の非常食としても役立ちます。非常食として備蓄をしたい場合は、賞味期限が1年程先まで保持できるものを選びましょう。

また、手作りのおやつと比較すると保存性が高い市販のお菓子ですが、非常食用に開発されたロングライフタイプのお菓子と比較すると賞味期限は長くありません。

そのため、市販のお菓子を非常食として備蓄する場合は特に、市販のお菓子をおやつとして日常に取り入れながら定期的に備蓄用のものと入れ替える「ローリングストック」の方法を取る事がおすすめです。

高齢者にも食べやすい、市販のお菓子おすすめ3選

高齢者にも食べやすい、市販のお菓子おすすめ3選

ここまでは、高齢者における市販のお菓子のメリットや選び方のポイントについてお伝えしてきました。

それらを踏まえた上で管理栄養士の立場からもおすすめしたい、高齢者にも食べやすい、市販のお菓子おすすめ3選をお送りします!

高齢者にもおすすめな市販のお菓子①カルシウムも豊富な卵ボーロ

小さい子供のおやつとしても馴染みのある卵ボーロは、口溶けが良いため、噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者にとってもおすすめです。

また、卵ボーロはカルシウムを強化した商品も多く、特に高齢者は不足しがちなカルシウムを手軽に補う事ができるのも嬉しいポイントです。

高齢者にもおすすめな市販のお菓子②用途に合わせて選べるゼリー

ゼリーはフルーツの味がみずみずしくデザートに最適なものから、カロリーやタンパク質、ビタミン等が強化された栄養補助機能があるもの等、多くの種類が市販されています。

そのため、家庭でのおやつや災害時の非常食用等、用途に合わせて選ぶ事ができます。

また、市販のゼリーは器にフルーツ等と一緒に盛り付けるだけで手作りおやつの様な特別感が出るので、行事食の際にも重宝します。

高齢者にもおすすめな市販のお菓子③飲み物とも相性が良いカステラ

カステラは卵と小麦粉、砂糖を原料に作られているためカロリーやタンパク質がバランス良く補給できます。

高齢者は食事量の減少によりカロリーやタンパク質の摂取量が必要量に対して不足しやすく、栄養状態の低下にも繋がります。

カステラは高齢者施設等におけるアンケートでも人気の高いお菓子でもあり、美味しく栄養補給ができるのも嬉しいポイントです。

また、前章では災害時に高齢者が水分摂取を控える事で健康被害に繋がりやすい事をお伝えしましたが、高齢になると喉の渇きを感じにくくなり、普段から水分が不足しがちになります。

カステラはお茶等の飲み物とも相性が良く、水分摂取を促しやすい点もおすすめです。

高齢者にも食べやすいお菓子、手軽さや利便性も必要。おやつは市販品もおすすめ!

手作りのおやつはその素朴さや、高齢者施設での「おやつレク」にも代表される様に高齢者本人がおやつを手作りする事で活気が生まれるといったメリットがよく知られています。

しかし、高齢者にも馴染みがあるおやつには市販されているお菓子も多くありますが、そのメリットについては現時点でインターネット上でも多くは語られていません。

市販のお菓子は手軽さや保存性の高さ、衛生面に優れている事等が特徴として挙げられ、介護者の負担が軽減できる事や、災害時の非常食として役立つ事、体調不良時のおやつとしても安心感が高いといったメリットがあります。

高齢者が安全に美味しく食べられる市販のお菓子を選ぶためには、その人の噛む力や飲み込む力に相応した形態であるか、包装は開けやすいか、非常食として備蓄する場合は賞味期限はある程度保たれるかといった事がポイントとなります。

数ある市販のお菓子の中でも、カルシウムが強化されたものも多い卵ボーロや、家庭でのおやつから災害時の非常食としても用途が広いゼリー、栄養価が高く飲み物との相性が良いカステラ等がおすすめです。

市販のお菓子をおやつとして取り入れる際は、そのメリットを理解し、状況に合わせて選ぶ事が大切です。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士