高齢者の食事こそ冷凍食品が便利!お悩み解決法と上手な活用法をご紹介!

最近では冷凍食品の市場が拡大し、冷凍食品とは思えない美味しさの商品も多くあります。

また、解凍するだけで手軽に栄養バランスが良い食事が食べられる高齢者向け宅配弁当も各メーカーが展開する等、自宅介護においても冷凍食品の需要は高まりつつあり、冷凍食品食品を使用する事で介護者の調理負担が軽減されるといったメリットも多くあります。

しかし、高齢者にとっては冷凍食品はまだまだ馴染みが薄く、抵抗感を示されたり、介護者からも「手抜きなのではないか」、「高齢者にとって食べやすい形態か」等といった声が聞かれ、高齢者の食事に冷凍食品を取り入れる事への不安も多い事がわかります。

今回本記事では、高齢者の食事に冷凍食品を取り入れる際にありがちなお悩みとその解決法、そして自宅介護における冷凍食品の上手な活用法についてお伝えします。

本記事を読めば、不安が解消され、毎日のお食事の選択肢が広がりますよ。

高齢者の食事に冷凍食品を使用する際によくあるお悩み

高齢者の食事に冷凍食品を使用する際によくあるお悩み

冷凍食品は世代を問わず、毎日のお食事にとても便利に活用する事ができます。

しかし、私の経験上においても、高齢者の食事に利用する場合には「冷凍食品を受け入れてもらえるか」「食形態は高齢者に適したものであるか」等の声を多く聞いてきました。

本章では高齢者の食事に冷凍食品を使用する際によく聞かれるお悩みをご紹介します。

高齢者本人が冷凍食品に抵抗感がある

高齢者の食事に冷凍食品を取り入れる際によく聞かれるお悩みの一つとして、「高齢者本人が冷凍食品に抵抗感がある様で、受け入れてもらえないのではないか」といった声が挙げられます。

高齢者が子供の頃に冷凍食品は普及しておらず、食卓に冷凍食品を加熱調理しただけの食事が並ぶ事に馴染みがないのは当然の事とも言えます。

しかし、後にお伝えする様に、高齢者と一緒に買い物に行ったり、実際に一緒に調理をして食べてみる等、高齢者本人が冷凍食品を目にしたり手に取る機会を増やす事で抵抗感は軽減されていく可能性もあります。

冷凍食品を使うのは手抜きに感じてしまう

解凍、または加熱調理をするだけで食べられる冷凍食品はとても便利です。

しかしその一方で、介護者自身が「食事に冷凍食品を使うのは手抜きなのではないか」と冷凍食品の利用について抵抗を感じてしまう場合もあります。

介護が始まる前までは3食丁寧に食事を手作りしてきた方からこの様な声が聞かれる事が多く、介護をしていて時間や体力的に制約がある現在においても、食事作りにおいては以前と同じ基準で手をかけなければいけないと心のどこかで感じてしまっている事も原因の一つと言えます。

また、以前子供や夫の弁当に冷凍食品を使い、手抜きだと言われたといった経験が影響しているという方もいるでしょう。

後にもお伝えしますが、介護をする上で高齢者の健康管理はもちろん大切ですが、介護者自身が心身共に健康でいるために便利なものを使って介護者の負担を減らす事は必要な事です。

また、冷凍食品は解凍や加熱調理をしてそのまま食べても美味しく食べられますが、アレンジを加える事もできるので実際に使ってみると便利でありながら「手抜きをしている」という意識はあまり感じなくなるでしょう。

冷凍食品の食形態が高齢者にとって食べやすいか不安

一般的な冷凍食品で取り扱われている商品はチャーハンやピザ等の主食から、冷凍野菜、ハンバーグやエビフライ等といった人気のおかずまで様々です。

一般的な成人の場合は食事の形態を気にせず好きなものを食べられますが、高齢になると噛む力や飲み込む力の低下によって食形態に配慮を必要とする場合も多くあります。

その様な場合には、「市販の冷凍食品は硬くて食べられないのではないか」といった不安も生まれる事でしょう。

しかし最近では噛む力や飲み込む力が弱くなった高齢者向けの冷凍の宅配弁当等便利かつ安全な商品も数多く展開されています。

また、一般的な冷凍食品も小さくカットしたり煮込んだりする事で食べやすくなります。

食形態に配慮した商品を選んだり、一般的な冷凍食品も軟かく口当たりの良い食感に仕上がる様少し手を加える事で高齢者も安全に美味しく食べる事ができます。

高齢者の食事に冷凍食品を使用する際のお悩みはこれで解決!

高齢者の食事に冷凍食品を使用する際のお悩みはこれで解決!

前章では、高齢者の食事に冷凍食品を使用する際によく聞かれるお悩みをご紹介しました。

しかし、その数々のお悩みは、冷凍食品そのものに対するイメージや、実際の活用例を知るといった事で解決に繋がる場合も多くあります。

本章では、高齢の方にも冷凍食品に親しみを持ってもらえる工夫や、自宅介護における冷凍食品の活用例をご紹介しながら、高齢者の食事に冷凍食品を使用する際のお悩みを解決する方法をお伝えします。

高齢者と一緒に冷凍食品を買いに行ったり、好きなメニューを一緒に調理してみる

高齢者本人が冷凍食品に抵抗があるという場合は、前章でお伝えした様に「冷凍食品に馴染みがない」事が原因の一つとなっている場合が多くあります。

冷凍食品にはどの様なメニューがあるのか、どの様に調理するのか、そして美味しく食べられるのか、等分からない事が多く、それが抵抗感に繋がっている事があるのです。

この様な抵抗感は、実際に高齢者が冷凍食品に触れる機会を設ける事で少しずつ解消できる可能性があります。

その方法としては、高齢者本人の身体状況的に可能であれば買い物に同行してもらい、冷凍食品売り場に行きましょう。

そこで、冷凍食品にはどの様なものがあるか見てもらい、その人の好物等があれば「ほら、おじいちゃんが好きなお好み焼きもレンジで温めるだけですぐ食べられるんだって」等と声をかけるのも良いでしょう。

また、電子レンジの使用も高齢者にとっては馴染みが浅いため、例え高齢者本人が調理する予定がなくても一緒にレンジを使って調理してみる事でより不安を取り除く事ができます。実際に在宅介護の現場に介入し、栄養指導をしている栄養士の中には、高齢者と買い物に行き、そこで購入した好物のクリームコロッケが食事の定番になったという体験談もあります。

自宅介護では介護者の健康維持も重要。便利なものは最大限活用する

「冷凍食品を高齢者の食事に取り入れる事は手抜きなのではないか?」と心配する介護者も非常に多くいます。

介護者自身も年齢が高ければ高い程、介護を受ける高齢者と同じ様に冷凍食品に対する馴染みがない、または自身のイメージや家族からの言葉によって「冷凍食品を使うのは手抜き」といったイメージが根付いている場合も多いでしょう。

しかし、介護者であるあなたが実感している様に、自宅介護は体力的にも時間的にもシビアであり、無理をする事で介護者が体調を崩してしまうといったケースも非常に多いのです。

また、厚生労働省による調査では、介護される高齢者だけではなく介護者も65歳以上である高齢者同士の介護の割合も増加しています。

冷凍食品に限らず便利なものを取り入れていく事は決して手抜きではなく、自宅介護を支える潤滑油として捉えましょう。

冷凍食品はそのまま解凍調理をして食べるだけではなく、後にお伝えする様に例えばカツ丼のカツのみ冷凍食品を使用する、下処理のいらない葉物の冷凍野菜を使用してソテーを時短調理するといった「手作りとの組み合わせ」によってより美味しく食べる事ができます。
(参考:厚生労働省 平成22年国民生活基礎調査の概況 主な介護者の状況)

介護食の冷凍食品を選んだり、アレンジを加えればその人に合った食形態に!

便利な冷凍食品ですが、前章でお伝えした様に噛む力や飲み込む力が弱くなる事が多い高齢者でも安全に食べられるかといった点に不安を感じる人は少なくありません。

しかし、最近では各メーカーから高齢者向け宅配弁当をはじめとした冷凍の介護食が販売されているため、歯が無かったり飲み込みに不安ある場合には次の章でもお伝えする「ユニバーサルデザインフード」等の食形態のめやすを参考に冷凍食品を選ぶと安心です。

ただし介護用の冷凍食品の多くは一般的なスーパーの食品売場で購入できない事がほとんどで、インターネット通販やFAXでの注文といった手間もあります。

そのため、冷凍食品をより毎日の食事に取り入れていくためには市販されている一般的な冷凍食品を高齢者にも食べやすい食形態にアレンする方法も知っておくとベストです。

一般的な冷凍食品のうち、ハンバーグやチャーハン等の主食は加熱した後水分を加えてミキサーにかける、冷凍のフライはタレやソースを多めにかけたり、卵でとじたりするといったアレンジで高齢者も食べやすい食形態に仕上げる事が可能になります。

高齢者の食事に冷凍食品はこんなに便利!上手な活用法あれこれ

高齢者の食事に冷凍食品はこんなに便利!上手な活用法あれこれ

ここまでは、高齢者の食事に冷凍食品を使用する際のお悩みとその解決法についてお伝えしてきました。

しかし、実際に自宅介護の食事において冷凍食品を活用していくためには、商品の選び方やアレンジを含めた調理法等を知っておくとより安心です。

ここでは、自宅介護における冷凍食品の上手な活用法についてお伝えします。

高齢者向け宅配弁当なら解凍するだけで栄養バランスの良い食事を提供できる!

高齢者でも安心して食べられる冷凍食品の代表的なものに、最近各社が展開する高齢者向け宅配弁当が挙げられます。

高齢者向け宅配弁当は舌で潰せる食形態から通常の形態まで幅広い食形態のおかずが取り揃えられているだけではなく、管理栄養士が献立を監修しているため栄養のバランスが良い事も嬉しいポイントです。

また、カロリーや塩分等がコントロールされたラインナップもあり、持病の治療等によって食事内容に配慮が必要である場合にも献立を考えたり、味付けの調味料を計量する事なく信頼して食べられます。

前章でお伝えした様に、介護を受ける側と介護者の双方が高齢者であるケースが増えており、高齢者向け宅配弁当は高齢の介護者にとってもメリットが多くあります。

宅配弁当サービスの一環として、弁当の配達時に高齢者の様子を確認してくれるサービスもあるため、介護者か外出する際等に活用しているケースもあります。

費用はその分かかりますが、高齢者と介護者分の食事をまとめて高齢者向け宅配サービスに依頼するのも良いでしょう。

冷凍食品を利用する事で時短と健康を両立するためにはとても良い手段と言えます。

一部に冷凍食品を使用すれば、いつもは手間がかかるメニューも手軽にできる!

冷凍食品は解凍調理をするだけですぐ食べられる手軽さがメリットの一つですが、前章でもお伝えした様に、解凍調理をした後に水分を加えて煮たりミキサーにかけたりする事で高齢者にも食べやすい食形態に調整する事ができます。

しかし、この様な「冷凍食品のアレンジメニュー」は冷凍食品を展開する大手メーカーのホームページやレシピサイトでも多くのメニューが紹介されており、食事を楽しむ一つの手段として親しまれている事が分かります。

例えば、冷凍食品のチャーハンに手作りのあんをかけたあんかけチャーハンや、冷凍食品のハンバーグをお好みのソースで煮込んだ煮込みハンバーグ等、全てを調理すると手間や時間がかかり調理をするのに腰が重くなってしまうメニューも比較的手軽に調理する事ができます。

もちろん介護をしている高齢者の食事に取り入れても喜ばれますが、仕事や介護、育児等で時間が取れず、日頃家族からリクエストされたメニューを作ってあげられない事があるといった場合にも冷凍食品のアレンジメニューによってリクエストを叶える事ができます。

冷凍食品の食形態も「ユニバーサルデザインフード」を参考にするのが便利!

冷凍食品を高齢者の食事に取り入れる際に気になるのは、その硬さや食感が安全に食べられるかどうかといった点です。

その様な時に参考にすると便利なのが、日本介護食品協議会が定め、介護用の食品に限らず、軟らかく食べやすいと認定された市販の食品のパッケージに記載されている「ユニバーサルデザインフード」のマークです。

ユニバーサルデザインフードでは下記の4段階の食形態の他、とろみの有無によって食形態を区分し、料理としての形態も例として紹介されているので、普段その人が食べている食事と結びつけてイメージする事ができます。

このユニバーサルデザインフードの表示は、冷凍食品においてはインターネット通販等で購入できる介護食品や業務用の冷凍食品には表示があるものの、スーパーで市販されている一般的な冷凍食品にはまだまだ表示が少ないのが現状ですが、咀嚼や飲み込みの状況により、既に介護用の製品を利用する事を決めている場合にはとても便利に活用できる指標です。

[ユニバーサルデザインフード]

食形態の段階 容易にかめる 歯茎でつぶせる 舌でつぶせる 噛まなくてよい
料理の形態の例 米飯/焼き魚 軟飯/煮魚 全粥/魚のほぐし身+あんかけ ペースト粥/煮魚の裏ごし

高齢者の食事は冷凍食品の上手な活用でもっと手軽に、健康も維持できる!

最近では冷凍食品の市場が拡大し、その品質も向上しています。また、解凍するだけで手軽に栄養バランスが良い食事が食べられる高齢者向け宅配弁当も各メーカーが展開する等、自宅介護においても冷凍食品の需要は高まりつつあります。

冷凍食品食品を使用する事で介護者の調理負担が軽減されるといったメリットも多くありますが、高齢者にとっては冷凍食品はまだまだ馴染みが薄く、抵抗感を示されたり、介護者からも「手抜きなのではないか」、「高齢者にとって食べやすい形態か」等といった声が聞かれ、高齢者の食事に冷凍食品を取り入れる事への不安の声も多く聞かれます。

まず、高齢者が冷凍食品に抵抗感を示しがちなのは冷凍食品はどんなものがあるのか、どの様に調理するのか「知らない」部分が多い事が考えられるので、一緒に買い物に行き普段の好物が冷凍食品として存在する事を知ったり、一緒に調理をしてみて簡単な調理工程を知る事で、冷凍食品に対する親しみに繋がる場合があります。

介護者自身が冷凍食品を利用するのは手抜きなのではないか、と感じるケースも多くありますが、現代は介護者の年齢も上昇傾向にあり、高齢者同士の介護も少なくありません。

冷凍食品はアレンジメニュー等で適宜手を加える事もできますし、介護者の健康を維持するためにも冷凍食品は自宅介護の潤滑油だとイメージを変えて取り入れてみるのがおすすめです。

咀嚼や飲み込みに不安がある場合にはユニバーサルデザインフードの表示がある介護食の冷凍食品や高齢者向け宅配弁当サービスを利用する事で高齢者の食事にも安心して冷凍食品を利用する事ができる他、スーパーに市販されている一般的な冷凍食品も、水分を加えて煮たり、解凍調理の後にミキサーにかけるといったアレンジによって食形態を調整する事も可能です。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士