高齢者の朝ごはん、よくあるお悩みと対処法は!?管理栄養士が解説!!

朝ごはんは1日の活力となり、私たちの健康維持・増進にとって欠かせないものです。

しかし、政府での調査でも明らかとなっている様に、若い世代を中心に朝ごはんを食べない人が増加しています。

高齢者においては全体的にみた欠食率は若い世代と比較して多くはないものの、インターネット上では「高齢の家族が朝ごはんを食べたがらない」といった悩みが聞かれる事も少なくありません。

また、「軟らかく調理をする必要があり、準備が大変」といった朝ごはんを準備する際の悩みを明かす介護者も多くいます。

しかし、高齢者が朝ごはんを欠食してしまったり、栄養のバランスが偏った状態が続くと、体内リズムの乱れによる活力、認知能力低下や食事量の減少による栄養状態の低下を招きかねないため、対処が必要です。

今回本記事では高齢者の朝ごはんに関してよく聞かれるお悩みとその対処法についてお伝えします。是非参考にご覧下さい。

高齢者の朝ごはん、よくあるお悩みは??

高齢者の朝ごはん、よくあるお悩みは??

高齢者の朝ごはんに関するお悩みは高齢者の体調に関する事や食事内容、準備に関する事様々です。

そのため、それぞれの問題を把握しておく事でより効果的に対処する事ができます。

ここでは、高齢者の朝ごはんに関してよく聞かれるお悩みをご紹介します。

朝は食欲がなく、朝ごはんを食べたがらない

「朝は食欲がなく、朝ごはんを食べたいと思わない」これは全世代に共通して朝ごはんを食べない理由として多く聞かれる理由です。

朝は食欲がないという場合、前日の夕食時間が遅かったり、脂肪分が多い事で消化が不十分である事が原因の一つとなる事が多くなります。

活動量の低下や食べ物の消化・吸収機能が低下する高齢者は特にその傾向が強くなりがちです。

食欲がないからといって朝ごはんを食べない習慣を続けてしまうと、1日をとおしての食事からのカロリーや栄養素の摂取量が不足がちになり、低栄養状態に繋がります。

また、朝ごはんは1日の始まりを身体にお知らせし、活力のスイッチを入れる働きもあるのです。

そのため、朝ごはんを食べない事は活動性の低下に繋がりやすく、1日をとおして食欲不振となったり、家の中に閉じこもりがちになる事により認知機能の低下を招く事もあります。

朝ごはんのメニューは栄養のバランスが取りにくい

いつもの朝ごはんのメニューを頭に思い描いてみましょう。ご飯やパン等の主食、肉や魚、卵、大豆製品を使った主菜、野菜やきのこ、海藻等を使った副菜は揃っているでしょうか?

これらの主食、主菜、副菜が揃った食事が「栄養のバランスが良い食事」と言われています。

しかし、前項でお伝えした様に朝は食欲がないといった事や、朝ごはんの調理にかけられる時間が限られている等といった理由から品数が少なくなり、その結果主菜や副菜が欠けてしまい、栄養のバランスが崩れやすいという事実があります。

朝ごはんの品数が極端に少なく、食事量として不足すると、低栄養状態に繋がりやすいだけではなく間食の摂り過ぎや昼食の食べ過ぎに繋がり、1日をとおしての食事リズムが乱れ、食事の際の食欲不振を引き起こしやすくなるのです。

そのため、介護者からは「時間や品数は限られるが、栄養のバランスが良い食事にするにはどうしたら良いか」といった相談が寄せられる事も少なくないのです。

朝は忙しいので朝ごはんの準備が大変

毎日の食事を用意する介護者は、仕事や子育て等と並行して自宅介護を行っている場合も多く、朝ごはんの準備をする時間帯は自身の身支度や家族の弁当を詰める等、多忙を極めています。

更に、噛む力や飲み込む力が弱くなりがちな高齢者の食事は、軟かく煮込む、とろみを付けるといった食形態の調整が必要となる場合が多く、調理の工程が多くなります。

そのため、忙しい時間帯の朝ごはんの準備が介護者の負担となる事も多々あり、インターネット上でも朝ごはんの準備を簡便にする方法や便利なサービスを知りたいといった相談が多く寄せられています。

高齢者の朝ごはんに関するお悩み解決!快適な朝を迎えるヒント

高齢者の朝ごはんに関するお悩み解決!快適な朝を迎えるヒント

前章では高齢者の朝ごはんに関してよく聞かれるお悩みについてお伝えしました。

それに対し、高齢者の体調に関する事は生活習慣の見直しによって、食事の内容や準備に関する事は便利な食品やサービスを利用する事で解決に繋がる事があります。

ここでは、高齢者の朝ごはんに関するお悩みを解決し、快適な朝を迎えるためのヒントをお伝えします。

夕食は早めに食べる様にし、油の使用は控えめにする

前章でもお伝えした様に、「朝にお腹が空かない」原因のひとつには、前日の夕食の消化が不充分である事が挙げられます。

夕食から翌日の朝までの時間が短かったり、胃に長く留まる性質がある揚げ物や脂肪分が多い肉類等の油脂類が多い夕食を摂る事で、朝までに夕食が充分に消化されないといった事が起こりやすくなります。

そのため、朝をお腹が空いた状態で快適に迎えるためには、寝る3時間程前には夕食を済ませる事や、寝る直前の間食は控える事、夕食のおかずに肉類を使う場合は脂肪分が少ない鶏のささみ肉や胸肉、豚のもも肉等を選び、フライ等の油で揚げる調理法は控える事をおすすめします。

炒め物等を作る際は、あらかじめレンジで蒸し調理をし、最後に風味付け程度に油を回し入れる事で、素材が吸収する油の量を減らす事ができます。

また、食べ物の消化は夜寝ている間に行われるため、睡眠時間を確保する事も大切な事でもあります。

夕食の時間が遅くなると、どうしてもその後のスケジュールが後ろにずれ込み、就寝時間は遅くなりがちになります。

睡眠時間を確保するためにも、夕食は19時頃までには食べ終えるのがベストです。

乳製品や栄養補助食品を取り入れて朝食を手軽に栄養価アップ!

主食、主菜、副菜が揃った食事は栄養のバランスが良いのは確かなのですが、朝の限られた時間では準備が大変である他、食が細くなりがちな高齢者にとっては品数が多く感じられ、完食する事ができない、といった事も少なくありません。

せっかく栄養のバランスに配慮した食事も、完食できなければ栄養は偏りがちになります。

そのため、品数を増やさずにに栄養価をアップさせ、栄養のバランスを整えられる方法がベストです。

その様な場合におすすめなのが、タンパク質を豊富に含む乳製品や、最近スーパーやドラッグストアーでも手軽に購入できる少量・高カロリー、高タンパクの栄養補助食品を献立に取り入れる方法です。

具体例としては、カット野菜を使用したスープに牛乳を加えてミルクスープにしたり、ご飯に牛乳とコンソメを加えてリゾット風にするといった例があります。

また、栄養補助食品についてはコーヒー風味やコーンポタージュ風味等味が様々なので、パン食のお供によく合います。

パンと栄養補助食品だけではビタミンやお腹の調子を整える食物繊維は不足しがちになるので、パンにトマトとハムを挟んだり、レンジや炊飯器で炊飯と同時調理した温野菜を添えるとより栄養のバランスが整います。

但し、高齢になると乳糖を分解する酵素が少なくなる傾向があり、体質によっては牛乳や乳製品で下痢をしやすくなる場合があります。

その際は、牛乳を豆乳に置き換えたり、スープや味噌汁には卵を追加してタンパク質を補うといった方法もあります。

高齢者向け宅配弁当ならバランスの良い朝ごはんが手軽に食べられる!

朝、食事を準備する時間がなくお困りの方におすすめなのが最近各社が展開する高齢者向け宅配弁当サービスです。

冷凍で配達されるため冷凍庫でそのまま保存が可能で、朝の忙しい時間帯でもレンジで解凍するだけですぐ食卓に提供する事ができます。

高齢者向け宅配弁当は管理栄養士が献立を監修し、栄養価計算がなされているため気になる栄養のバランスにする面も安心感があります。

和洋中とメニューも豊富なので、朝ごはんの主食がご飯でもパンでもそれに合ったおかずが選べる事も嬉しいポイントです。

朝からしっかりと品数が揃った食事がしたい!といった高齢者には特に喜ばれるでしょう。

歯茎で潰せるソフト食の形態や軟らかく調理されたタイプ、通常の形態まで食形態も豊富なので、食形態の調整も不要です。高齢のご家族はもちろん、家族みんなで利用する事も可能です。

この様に、手軽さが魅力の高齢者向け宅配サービスですが、注文の方法が難しそうといった理由等で利用を躊躇してしまうといった声が聞かれるのも事実です。

以下の関連記事には高齢者向け宅配弁当サービスの注文や受け取りに関するお悩みについての解説や、本記事でご紹介した他にも沢山ある高齢者向け宅配弁当サービスのメリットをお伝えしています

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朝ごはんは1日の活力となり、私たちの健康維持・増進にとって欠かせないものです。

しかし、若い世代を中心に朝ごはんを食べない人が増加しています。高齢者においては全体的にみた欠食率は若い世代と比較して多くはないものの、インターネット上では「高齢の家族が朝はお腹が空かないと言って朝ごはんを食べたがらない」といった悩みが聞かれる事も少なくありません。

また、「朝ごはんのメニューは品数も限られるため、栄養のバランスが偏りがち」、「軟らかく調理をする必要があり、準備が大変」といった朝ごはんを準備する際の悩みを明かす介護者も多くいます。

高齢者が朝ごはんを欠食してしまったり、栄養のバランスが偏った状態が続くと、体内リズムの乱れによる活力、認知能力低下や食事量の減少による栄養状態の低下を招きかねないため、対処が必要です。

朝にお腹が空かない原因の一つには、前日の夕食の消化が不充分である事が挙げられます。

そのため、夕食の時間を早めたり、消化に時間がかかる油脂類の摂り過ぎを控える事で状況が改善する可能性があります。

朝ごはんの限られた品数の中で栄養価をアップさせ、バランスを整えるにはスープに牛乳を加える等乳製品を献立に取り入れたり、少量高カロリー・高タンパクの栄養補助食品を取り入れるといった方法があります。

また、最近各社が展開する高齢者向け宅配弁当サービスはレンジで解凍するだけですぐに食卓に提供できるため、忙しい朝の朝ごはんに重宝します。

管理栄養士監修の献立で栄養のバランス面も安心でき、和洋中の豊富なメニューの中から、パンやご飯といった朝ごはんの主食に合わせておかずを選ぶ事ができます。

これまでお伝えしてきた様に、高齢者の朝ごはんに関するお悩みは、生活習慣の見直しや便利な食品の利用に解決できる可能性があり、朝の時間をより快適に過ごす事ができます。

>oharu(おはる)

oharu(おはる)

自身のスポーツ経験から管理栄養士を志し、大学卒業後総合病院の管理栄養士として8年勤務する中で高齢者の栄養サポートやがん患者に対する緩和ケア等のチーム医療にも参加。現在は幅広い年齢層を対象に予防医療の分野で活動中。

【所有資格】・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養専門管理栄養士・がん病態栄養専門管理栄養士